どうした品川、嫌われ者の涙
「仕事がなくて14連休」露出は減っていった
――たびたび話題になりますけど、芸人やスタッフから当時かなり嫌われていたとか。 品川: ええ、嫌われていました。逆に、何か言われたらぶっ飛ばしてやろうと思っていました。マジでやばいですよね(苦笑)。20年前の自分を見たら、「ウザい!」ときっと思う。いまでも「昔は品川のこと嫌いだった」という話は耳にしますし、後輩芸人にも高圧的、態度は悪かったと思います。たとえばインタビューでも記者と合わないと感じたりすると、「結成から何年?」という質問に対して「事前に調べてこいよ」と内心思っちゃったりして、それが露骨に表情に出ていた。特にテレビが最終ゴールと信じているから、雑誌や新聞のインタビュー記事は誰が読むんだ? なんて思っていましたし、嫌なやつですよね。もちろんいまは、取材してもらうことが本当にありがたいとちゃんとわかるようになりました。 ――嫌われた結果どうなりましたか。 品川: 「仕事がなくて14連休」と自分からネタにしていますけど、次第にテレビの露出が減ってきました。「好感度が低い」「みんなから嫌われている」というのも、芸人ですしそれで笑ってもらえるならば、いいかなと(笑)。実際、テレビ出演が激減したのはリアル。ただ、仕事があまりなかったときも、特別ストレスを感じるわけではなかった。好きな映画をたくさん見たり、映画の脚本を書いたり、お笑いのネタを作ったり、ブラジリアン柔術のトレーニングをしたり、けっこう忙しい。後輩芸人と飲んでいるとき、「仕事がないときこそ好きなことをやりなよ」と激励してくれたと、後日感謝されたことがあったんですが、ぼくは泥酔していておぼえていない(笑)。その言葉を聞いて、そうだよなあと思っちゃいました。嫌われても干されても、自分の好きなことを見つけてみる、そしていろんな経験を積んでみることが大事なんじゃないか。いずれそれは財産になる。そう考えると、仕事が減ったとしても「俺、ダメだ」とは思わない。思考が偏らないよう、なるべくフラットに。ぼくは、そうしていますね。