【エシカル度がわかるウェブサイト】成功体験が社会をより良くする|前本美結のサステナブック
私なりのサステナビリティ
――社会問題に関心を寄せ、サステナブルな生活を心がけるようになったきっかけを教えてください。 高校生の時、父の仕事の都合でインドネシアのインターナショナルスクールに転校したことがきっかけです。インドネシアはイスラム教徒が多く、宗教が文化に深く根ざしているため、自分の常識が必ずしも他の場所での常識でないことを改めて知る大きなきっかけになりました。 また、学校の方針でさまざまなチャリティやボランティアに参加するなかで、格差社会を目の当たりにしたんです。SDGsという言葉が出始めた頃は学生だったのですが、ホームルームの時間に環境問題や人権問題の動画を観て「自分たちの身近にあるものや食べているものの背景は、私が思っていたほど綺麗な世界ではないのかもしれない」と感じました。 そして同時期にヴィーガンを知りました。友人や先生がヴィーガンになり、理由を聞くと、環境と畜産の関係やアトピーの方も取り入れていると聞きました。それが気付きになり、「私も世界にやさしく生きたいな」と思ったんです。 そこからまずは食生活を菜食に変えることからはじめ、少しずつ生活をアップデートしています。
――ヴィーガンの生活を送るうえで大変なことはありますか? 両親には最初、栄養面を心配されて反対されました。母から「何を作ったらいいのかわからないから魚は食べてほしい」とお願いされたこともあります。 つい最近、祖母には「みーちゃん、いつになったら一緒にご飯食べられるの?」と言われてしまいました。その言葉が胸に刺さり、人生において祖母や、大切な人たちとの時間も大切にしたいと年を重ねるにつれてより思うようになりました。なので、最近は人付き合いの際はヴィーガンを多少は緩めようかなと感じはじめています。 一個だけでもいいので、ヴィーガンメニューを置いてくれるレストランが増えたら嬉しいですね。オーストラリアに行った時、うっかりステーキハウスに入ってしまったのですが、ヴィーガンバーガーがありました。ヴィーガンの人が取り残されることなく、みんなと一緒に食事できる環境はとてもいいなと思います。