「スキルがあったのはジョーダンだけ」エドワーズの問題発言に対するマジックの答えは
昨シーズンのプレーオフや今夏のパリオリンピックで大きな活躍を見せ、今やリーグの中心人物に成長したアンソニー・エドワーズ(ミネソタ・ティンバーウルブズ)。フェニックス・サンズをスイープした今年のプレーオフでは、自身が“昔からの憧れ”と語っていたケビン・デュラントを挑発するなど、その物怖じしない立ち振る舞いから各所で“大物”ぶりが散見される。 そんなエドワーズが、昔のNBA選手やファンを敵に回すような発言をしたことで物議を醸している。現地メディア『THE WALL STREET JOURNAL』によるインタビュー記事の中で、過去のNBAとの違いに関する質問を受けたエドワーズは「昔の試合は見ていないから発言できない」と断りを入れつつも、以下のように大口を叩いた模様。 「昔の方がタフで激しかったと言う人がいるけど、昔のリーグにはスキルのある人がいたように思わない。マイケル・ジョーダンだけが唯一本物のスキルがあったんじゃない?だから、みんなコービー(・ブライアント)のプレーを見て衝撃を受けたんだろうし。でも、今はみんながスキルを持っているよ」 時代とともに進化するのはバスケットボールに留まらずあらゆるスポーツの常ではあるものの、「ジョーダン以外はスキルがなかった」とでも言うような発言は多くの注目を集めている。 カリフォルニア州で行われたイベントに出席したマジック・ジョンソン(元ロサンゼルス・レイカーズ)は、現地メディア『ESPN』の名物コメンテーターであるスティーブン・A・スミスからエドワーズの発言について問われ、次のようにコメントした。 「チャンピオンにもなっていないような者の発言には反応しないよ。彼は大学でも優勝していなければ、高校で優勝しているかなんて知りもしない」 マジックはさらに「ジョーダンは優勝するまでに6、7年かかっていた」と続けた。ミシガン州立大学2年生時にNCAAトーナメントを制覇し、翌年のNBA入り後1年目でNBA優勝、さらにルーキーにしてファイナルMVPを獲得したマジックは、言葉ではなく自身の功績を以てエドワーズの発言を否定したものと取れる。 GOAT(史上最高の選手)論争同様、過去と現在の比較は様々な方向に議論が発展して興味深い側面がある一方で、それぞれの時代に対する敬意は忘れたくないものだ。
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