“もったいない”と言われても、進みたい道がある。現役最後のホーム戦で2ゴールを挙げた浦安・大島旺洋の揺るぎない指導者への思い。【Fリーグ|インタビュー】
次に目指す舞台は「Jリーグ」
──浦安のセレクションを受けたきっかけは? 高校卒業した時に、地元の北信越リーグのフットサルチームに練習参加をしていました。そこの監督さんに「東京でも趣味でフットサルをやりたいので、どこかいいチームを知っていますか」と聞いたら「浦安か、すみだか町田」と言われて。 たまたま社員寮が浦安に近かったので、セレクションに参加することになりました。自分もその時はFリーグを知らなかったので、当日会場に着いてからびっくりしました。 ──引退まで5年と決めたのはいつですか。 浦安のセレクションで合格をもらった時からです。 絶対に辞めるとは決めていないですけど、5年間でトップチームに上がれなかったら地元に帰るという覚悟で始めました。逆に、5年間はフットサルと向き合おうとは思っていた感じですかね。 ──指導者になりたいと思ったのはどのタイミングなのでしょうか? 一番最初に思ったのは中学3年生の高校の進路を決める時です。中学生の頃から、練習がない時は小学校のクラブに顔を出していました。間接的にしか関わっていないけど、その子たちが大きくなって、競合のクラブに行くのなどが嬉しかった。その辺りから進路を考える時に「将来は指導者になれたらいいな」と少しずつ思っていました。 5年前は、指導者への道を現実的に考えていませんでしたが、この1年で指導者の方でやりたいことも定まってきて、次に挑戦するにはこのタイミングかなという意志が固まったので、今年で引退しようと思いました。 ──引退の意志が固まった理由を教えてください。 今指導しているクラブでは、小学5年生を担当しています。自分の練習や試合があると、子どもたちは試合ができない。そこで来年ラスト6年生の年も同じような形でというのは、子どもたちや親御さんに申し訳ないという気持ちと、自分が最後まで見たいという気持ちがありました。 それが今後の指導者の道につながるというのも思っていたので、今シーズンでフットサルをやめて、次の指導者という道に行きたいなと思いました。 ──引退という決断に至るまでに、葛藤はありましたか? 葛藤はそこまではないですね。元々長くても5年かなと思っていたのもあるので。あとはタイミングとか、自分が後悔なくやり切れた時には、もう次のステージに行きたいと思っていました。 「もったいない」と言っていただきますけれど、自分では選手として悔いはありません。また5年前浦安に入団した時のような思いをもって、次に進みたいという思いが強いです。 ──フットサルをトップリーグでやったことで、指導者にも生かせそうなところはありますか? トップレベルでやれたというのは、サッカーの指導に今も生きていますし、ずっとサッカーをやっていた人たちとは、また違う武器というか、強みではあると思っています。 例えば戦術とか、サッカーだけだと2人組の考えはあまりないと思うので、そういう面で幅が広がってると感じます。本当にフットサルをやって良かったです。 ──今後はどのような指導者になっていきたいですか。 フットサルももちろん教えてはいきたいですけど、今はサッカーを教えたい気持ちの方が強いです。指導者としては、日本で1番上のリーグである「Jリーグの監督」になるのを、一つの目標にしています。