『きれいになったでー』認知症の叔母が久しぶりにメイクして声が弾む "懐かしいきれいな姿"に再会した姪は涙 高齢者の生活に彩り与える「介護美容」
“介護と美容”で高齢者に寄り添う 人材育てる学校も
“介護と美容”という切り口で人材を集めて育てようと、2018年に「介護美容研究所」が開校されました。現在では、東京や大阪など全国に5校あり、介護と美容それぞれの専門家から高齢者とのコミュニケーションや緩和ケア、加齢に伴う体の変化に対応するケアエステやメイクの技術などを3か月~1年かけて学びます。 受講生は20代~60代の男女で職種も様々です。 (受講生 40代)「子どもが小学生と保育園なので、子育てや家のことをしながら学校に来ています」 (受講生 30代)「今はアルバイトしながら通っています。人に寄り添うお仕事がしたかったので、美容も好きなのでやってみたいと思って」 元美容師という経歴を生かし、松平さんも2022年に介護美容研究所を卒業。介護美容の現場に出ると、ある変化に気付いたといいます。 (松平典子さん)「介護の仕事をしていて、『ありがとう』より『ごめんね』って言われる方が多い業界なんやなっていうのをすごく思ったんですね。介護の中で生活の下支えはできても、やっぱり『ありがとう。うれしかった』って言ってもらえるような、それぞれの方の希望に合わせて彩りみたいな、そのへんの違いが大きいかなって思いますね」
認知症の叔母に“昔のきれいだった頃”を思い出してほしい
この日、松平さんがやって来たのは、朝川武子さん(89)の家。武子さんは20年前に夫を亡くしてから1人で暮らしていましたが、2017年ごろに認知症を発症。いまは介護ヘルパーや姪のしのぶさん(48)が生活のサポートをしています。 (松平さん)「今よかったら、手のトリートメントさせてもらって」 (武子さん)「マッサージしてもらったことないよ、手」 (松平さん)「今からしても大丈夫ですか?」 (武子さん)「いや、いらん」 初対面で緊張しているのか、初めはマッサージを拒んでいた武子さんでしたが、松平さんが施術を行うと… (武子さん)「うわーものすごく気持ちええわ…」 (松平さん)「よかったです」 次第に顔がほころんでいきます。すると… (朝川武子さん)「私も美容師していたから、人の手のマッサージや顔のマッサージとかもよくしてた。してたけどな、長いことしてへんなーって思って。これしてもらって今思い出した」
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