【詳しく】博多ストーカー殺人「待ち伏せは違います」 弁護側「恋愛感情はすでに失い怨恨の感情もなかった」 ストーカー行為を否認 殺害は認める 福岡地裁
起訴状によりますと、寺内被告は川野さんへの好意、またはそれが満たされなかったことに対する恨みから、2022年11月23日午前4時すぎから午前9時半ごろまでの間に4回にわたり、川野さんの携帯電話と勤務先に電話をかけたとされます。川野さんからの相談を受け、警察は2022年11月26日、ストーカー規制法に基づき、つきまといを禁じる命令を寺内被告に出していました。 しかし、およそ1か月半後の2023年1月16日、川野さんの命は奪われました。当時、寺内被告は「おい」と言いながら川野さんがさしていた傘に自分の傘をぶつけ、その後、10分間にわたりつきまとった末に、川野さんを殺害したとされています。
争点は、寺内被告のストーカー行為が認められるかどうかです。 寺内被告が事件前、川野さんに繰り返し電話していた理由については「2人は同じグループの飲食店で働いていて、社内恋愛をしたことへの罰金100万円について相談をするためだった」としています。川野さんは平日は会社員として働き、週末は飲食店で接客の仕事をしていました。 弁護側は「事件はいろいろな偶然が積み重なって起きた」としてストーカーによる殺人事件ではないと主張しました。 また、午後から始まった被告人質問で、寺内被告は包丁を持っていた理由について問われ、殺人事件の前に起こしていた傷害事件の報復を恐れ「何があるか分からないのでバッグに入れていた」と述べました。
寺内被告は2022年8月に、福岡市博多区の路上で男性を殴ってケガをさせた傷害の罪に問われ、量刑を決めない「部分判決」ですでに有罪が言い渡されています。 公判では、この部分判決も踏まえて量刑を審理されます。 18日以降も被告人質問が続き、24日に結審したあと、28日に判決が言い渡される予定です。
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