<サッカー日本代表>ザックがメンバーを入れ替えた理由
このシリーズで、ザックジャパンはふたつの財産を得た。 ひとつは、チームのコンディションが良く、相手がベストの状態でなかったり、気を許したりしていれば、攻撃的なスタイルを貫いて世界の強豪とも渡り合えるという自信。もうひとつは、フレッシュなメンバーを起用したことでようやく生まれたチーム内の競争意識だ。 とはいえ、依然としてイージーミスとセットプレーからの失点が多く、オプションとなるはずの3-4-3も実践で試せていない状況だ。そして何より、残されたテストマッチは、ワールドカップの直前を除くと、3月の1試合しかない。 2013年を最高の締めくくりで終えたのは間違いないが、だからといって、この2試合の善戦はワールドカップでの勝ち上がりを保証するものではない。「オランダもベルギーも本調子ではなかったと思う。ブラジルやウルグアイのほうが強さを感じた。だから、冷静に分析しないといけない」という長谷部の言葉をしっかりと受け止める必要がある。 (文責・飯尾篤史/サッカーライター)