【裏金問題】政倫審“出席”の顔ぶれは? 小出しナゼ……自民党の基準あいまい 与野党の落とし所は…野党の「弱み」指摘も
日テレNEWS NNN
自民党派閥の政治資金問題で、政治倫理審査会(政倫審)に出席する意向を示した議員が徐々に増えています。党としての戦略や基準があいまいなまま意向確認などを進めているとみられます。多くの議員の出席を求める野党との落とし所はどこになるのでしょうか?
■「どこ中心に決めているのか見えない」
有働由美子キャスター 「最初は2人、20日夜に3人となり、21日に新たに松野前官房長官や高木前国対委員長も加わって6人に。自民党の派閥の政治資金をめぐる問題で、政治倫理審査会(政倫審)に出席する意向を示した顔ぶれです。なぜ小出しに、少しずつ出てくるのでしょうか?」 小栗泉・日本テレビ解説委員長 「自民党の幹部に出席すると言ったのが初めから安倍派座長の塩谷議員、二階派事務総長の武田議員の2人しかいなかったのか、それとも他にも出席する意向のある議員がいたのかなど、よく分からない点が多いです」 「ある自民党のベテラン議員は『今回、どこが中心になって政倫審への出席議員を決めているのか見えない』とぼやいていました」
■自民党の戦略を決めて対応するのが筋
小栗委員長 「通常であれば、どういった基準や順番で意向を確認し、野党側の求めに対峙(たいじ)していくのか、自民党としての戦略を決めて対応するというのが筋ですよね」 「ただ今回は自民党の執行部が及び腰で、党内からは『本来なら幹事長が仕切るべき問題だ』という声もありましたが、結局、急きょ森山総務会長が本格的な意向確認をすることになりました」 「そのため、自民党幹部によると基準も非常にあいまいです。西村前経産相、松野氏、高木氏と同じく事務総長経験者の下村元文科相には、21日朝の時点で出席の意向すら確認していなかったということです」 「いわゆる安倍派の“5人衆”とされる顔ぶれのうち、萩生田前政調会長だけは出席しない方向で調整が進められているといいます」
■野党の考えは?…落とし所はどこに
有働キャスター 「自民党、大丈夫か?という気もします。野党側は、衆議院51人、参議院32人全員の出席をあくまでも求めていく考えなのでしょうか?」 小栗委員長 「立憲民主党はそういった構えを見せていますが、野党の弱みを指摘する声も上がっています」 「政府関係者の1人は『どこで与野党が落とし所を見つけられるのか。今審議中の来年度予算案には能登半島地震の復興支援などが含まれているので、政倫審ばかりで予算案の成立が遅れたら、野党は批判されるだろう』と言います」 「同じ野党の、日本維新の会の幹部からは『やり過ぎては野党の足並みが乱れる。いったん出てくる人だけで政倫審を開いた方が良い』といった声も聞かれます」