妻殺害の罪で起訴 元県議の裁判 所在と移動状況を巡る双方の主張が対立【長野】
妻を殺害した罪に問われている元県議の裁判は23日が6日目です。 裁判は4つのテーマに分けて審理が進められています。一つ目のテーマ「被告の事件当時の所在・移動状況」についての審理が、23日で終わりました。 被告は事件のあった現場を訪れたのか。双方の主張は真っ二つに割れました。 元県議会議員の丸山大輔被告(50)は、2021年9月、塩尻市の酒造所の事務所兼自宅で妻・希美さん(当時47歳)を殺害した罪に問われていて、初公判では起訴内容を否認しています。 被告は事件前後に長野市の議員会館にいたことが分かっていて、事件のあった時間帯に塩尻市の自宅を往復していたかどうか、「被告の事件当時の所在・移動状況」が一つ争点になっています。 23日の裁判で、検察側は長野市と塩尻市の間で、不審車両が映った6つの防犯カメラ映像について、走行実験の結果や映像の鑑定をした専門家の証言などから、すべて被告の車と特徴が一致するため、「被告は当時、長野市の議員会館と塩尻市の自宅を往復した」と主張。 弁護側は6つのうち5つの防犯カメラ映像の分析について、解像度の低さから傷やへこみが本人の車と同じかどうか比較するのは困難。 残る1つの防犯カメラについては、化学鑑定を請け負う民間会社の社長が画像を重ね合わせる鑑定を行い、「車両の同一性は低い」と証言している、などとして「防犯カメラに映る車は被告の車ではない」つまり、「丸山被告は議員会館にいた」と主張しました。 24日からは二つ目のテーマ、犯行に至った「動機」についての審理が始まります。