年金月35万円の60代夫婦、定年祝いに「ビジネスクラス旅行」も…旅先での「富裕層夫婦との出会い」で一変、絶望の淵へ。「恥ずかしい、恥ずかしい」と涙するワケ【FPの助言】
富裕層も要注意!老後資金を守る5つのチェックポイント
では、具体的には、どんなことに注意をすればよいのでしょうか? 私募債を含めて社債に投資をする際は、以下の5つのポイントをチェックしましょう※2。 1.会社の実在性確認: 伝えられた電話番号やホームページのURLを使うのではなく、インターネットの検索サイトで社名を検索するなどして、その会社が実在するか確認する。 2.募集方法の妥当性: 未公開会社が、広く一般の個人投資家にまで声をかけて募集することは稀である。 3.換金性の確認: 社債は、取引される市場がほとんどない。つまり、償還前に換金することが難しいのが一般的。 4.高利回りの裏側: 「高利回り」は、裏を返せば、会社側がそれだけ高い利子を支払わないと買い手がつかないということ。 5.支払い状況の継続確認: しばらくの間は約束どおり利子が支払われるものの、そのうち支払われなくなる、という手口もみられる。 さらに重要なのは、リスク分散です。1つの商品に集中投資することは、非常に危険です。山田さん夫妻の資産と年金額であれば、そもそもリスクの高い運用をする必要はありませんでした。 最後に、もし同様の状況に陥った場合、1人で抱え込まず専門家に相談することが重要です。金融庁や各地の消費生活センターでは、金融トラブルに関する相談を受け付けています。老後の資金運用は、慎重に、そして賢く。それが豊かな老後を守る鍵となるのです。 〈参考〉 ※1 金融庁「金融サービス利用者相談室」における相談等の受付状況等(期間:令和5年7月1日~同年9月30日) https://www.fsa.go.jp/soudan/2023soudan07-09/2023_07-09.html ※2 日本証券業協会「株や社債をかたった投資詐欺」の手口 https://www.jsda.or.jp/about/hatten/inv_alerts/toushisagi/teguchi.html 三原 由紀 合同会社エミタメ 代表
三原 由紀
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