東京六大学野球がグラウンド開放 楽天5位の早大・吉納は巨人・長野の「神対応」が忘れられない…
東京六大学野球連盟は15日、子供たちの健やかな心身の成長を目的とした社会連携アクション「野球部グランドを子どもたちの遊び場へ」を実施し、早大、慶大、明大のグラウンドが開放された。 西東京市の早大グラウンドでは112人の小学生が参加し、楽天5位指名の外野手・吉納翼外野手(4年)、日本ハム5位の遊撃手・山県秀内野手(4年)らナインがベースランニングやボール投げなどで交流を深めた。 開会式直後の打撃練習披露で子どもたちが湧いた。ロングティーを実演した吉納は4本の柵越えをマーク。大歓声を浴び「今日のホームランみたいに、プロでもしっかり活躍して、子どもたちに見てもらいたい。野球を好きになるきっかけになってもらえればいいと思います」と話した。 楽天では子どもたちのヒーローになることを誓った吉納。「僕は巨人の長野さんがヒーロー」と少年時代を回想する。小学生のときにナゴヤドーム(現バンテリンドームナゴヤ)で中日―巨人戦を右翼席で観戦。イニング間に巨人の右翼手・長野がスタンドに向かってボールを投げ入れてくれたが、少年吉納は無念の落球。フェンスと観客席との間にボールが入り込んでしまったという。憧れのプロ野球選手からの贈り物を掴み損ね、肩を落とすも「神対応」はここからだった。次の回に長野は再び吉納に向かってボールを投げ入れて今度こそキャッチ。「そこから、もの凄い長野さんのことが大好きです。プレーももちろん好きなんですけど、人として、プロ野球選手としての振るまいを鮮明に覚えている」と目を輝かせた。 「憧れるような選手になりたい。まずは1軍に上がれるようになってから、機会があれば(長野に)その話をしたいと思います」。プロの舞台でキャリアをスタートさせる吉納が、子どもたちとの交流で気持ちを新たにした。(柳内 遼平)