極真空手中村道場がブラジル支部設立「ブラジル人に礼儀礼節を伝えたい」ダニエル師範「門下生500人目指す」
中村道場の理念に共感してブラジル支部立ち上げ
ブラジル支部長のダニエル師範は、極真空手を始めて36年になる実力者だ。1988年から99年までは極真会館松井派ブラジル支部に所属していたが、2000年に同団体松島派ブラジル支部に移籍した。 02年に同派ブラジルサンパウロ州責任者となったが、活動方針に対する意見の相違と、中村道場の理念に共感したことから、空手仲間で中村道場チリ支部長のルイス・アンドレス・フォンセカ・ベルガラ師範(34歳、黒帯四段、Luis Andrés Fonseca Vergara)が仲介役となり、中村道場国際部の中村龍志師範(カナダ・バンクーバー支部長)の承認を得て、昨年5月に松島派サンパウロ州道場生を引き連れて移籍した。
強者揃いのダニエル師範一家
ダニエル師範の妻クリスチーナさん(47歳、9級)や娘レイス・カミーラ・さゆりさん(21歳、4世、黒帯二段)、息子のレイス・エリキ・としおさん(21歳、4世、黒帯二段)も空手を学んでいる。 娘さゆりさんは、ブラジル国内大会で4度優勝、24年には他流派である新極真会の南米選手権で優勝を果たしている。本年5月東京で開催される新極真会世界大会の出場権も獲得した実力者だ。 息子のとしおさんもブラジル国内選手権型の部で4度優勝を収め、23年の極真会館松島派の世界大会型の部で準優勝を収めるほどの活躍を残している。
訪日稽古で家族的温かさ
ダニエル師範は、24年8月にチリで開催された「全南米空手道選手権大会」で中村代表と初めて対面した。また、昨年9月に中村道場が初めて開催した「第一回全世界空手道選手権大会」の観戦の為に訪日し、息子のとしおさんも、中村代表や中村道場の師範らと対面した。 ダニエル師範は、「中村道場は中村誠総帥やベテラン師範によるこれまでの積み重ねてきた空手の歴史と、昌永代表による新しい風がバランスよく混ざった団体だと思います。また、昌永代表は空手の世界では若いながらもベテランの師範や老若男女問わず尊敬され、道場関係者を引っ張るリーダーシップがあり、明るい未来があると思っています」と述べる。 また、世界大会で訪日した際には、大阪なにわ支部を管轄する小林悟師範(63歳、黒帯七段)の誘いで、天王寺道場で小林師範とその生徒らと共に合同稽古を行ったという。 ダニエル師範は、「小林師範には丁寧かつ細かく教えていただき、ブラジルでも応用できる新しい視点を学ばせてもらいました。非常に有意義な稽古でした。中村道場全体もそうですが、どこか家族のようで温かい印象を受けました」と語る。