【箱根駅伝】バイクカメラ〝どけ騒動〟の背景にある異常な重圧「どうしても中継ファーストに…」
第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)で、日本テレビによる中継のバイクカメラが起こした騒動が波紋を呼んでいる。 2日に行われた往路の山上り5区で、城西大の斎藤将也(3年)が区間3位に食い込む力走を見せた。しかし勝負どころで、日本テレビの中継を担うバイクカメラが斎藤をアップで撮影しようとしてぶつかりそうな距離にまで急接近。危険を感じた斎藤は思わず「どけっ!」と叫び、カメラマンを手で追い払うようなジェスチャーを行った。 トップスピードで走り、しかも過酷な山上りに挑んでいるランナーにカメラを持ったバイクが衝突すれば、大ケガにつながりかねない。一歩間違えれば大惨事となるアクシデントだっただけに、直後からSNS上で批判が殺到。箱根駅伝を走った経験がある俳優の和田正人が自身の「X」(旧ツイッター)で「誰が悪い、良くない、じゃないです。ランナーの皆さん、スタッフの皆さん、正月からお茶の間を盛り上げてくれてありがとうございます!!です」と投稿するなど議論を呼んでいる。 いったいなぜ、こうした騒動が起きてしまったのか。日本テレビ関係者は「箱根駅伝の中継は、注目度がケタ違いだからプレッシャーもすごいし異様な空気感があるのはたしか」と指摘。民放キー局関係者も「箱根の中継は異常なまでの重圧があると聞く。カメラマンも、何としても良い映像が撮りたくて、どうしても選手ファーストより〝中継ファースト〟になってしまう」と騒動の一因を分析した。 今後は選手が競技に集中できる、安全な中継体制の徹底が求められそうだ。
東スポWEB