“超災害級”……水中でも熱中症ナゼ? 「暑すぎて学校のプール中止」SNSで話題 常識外れの夏への備え【#みんなのギモン】
■重篤な症状も…熱中症の搬送者が増
近野解説委員 「実際、熱中症で搬送される方も日々増えています。東京消防庁管内では9日、午後3時現在で55人(速報値)が救急搬送されました。このうち80代の女性が命に関わる寸前の重篤な症状で、70代の女性が重症だということです」
■連日発表の「熱中症警戒アラート」
近野解説委員 「8日までの1週間では、搬送者数(熱中症の疑いを含む)が増えた4日以降、東京都心では最高気温が35℃以上の猛暑日も増えています。同時に熱中症警戒アラート(東京地方)も4日以降、毎日発表され続けています」 森圭介アナウンサー 「7月2日の最高気温は31.4℃でした。これで暑さが収まっているなという感覚自体がどうかなと思いますが、それでも搬送者数が56人と50人を超えています。熱中症警戒アラートという目安は本当に大事になってきますよね」
■「今日はプール中止です」の理由は
近野解説委員 「皆さんの子どもの頃を思い出してください。『今日はプール中止です』という時の理由は何でしたか?」 斎藤キャスター 「雨だからとか…」 河出奈都美アナウンサー 「気温が低すぎて条件に満たなかったこともありました」 近野解説委員 「唇が青くなってブルブルした時が中止なんだというイメージですが、令和の時代は一変しています。8日にSNSで話題になった言葉が、『暑すぎて学校のプール中止』です」 「みんなのギモンのコーナーのスタッフの子どもは、東京・江戸川区の小学校に通う3年生。8日の朝『プールだ!』とウキウキで学校に行きました。ところが家に帰った時に『校長先生がダメって言ってプール中止になった』としょんぼりしていたそうです」 「この子の学校のプールは屋外にあり、40代の母親であるスタッフは『自分の子ども時代になかったことなので正直驚いた』と話していました」
■安全のため…江戸川区の判断基準
鈴江アナウンサー 「暑いからプールに入りたくなるのに、中止は『え?』となりますし、子どもも残念な気持ちだと思いますが、安全を考えての判断ということですか?」 近野解説委員 「そういうことのようです。ではどんな場合にプール中止を判断するのか、江戸川区に問い合わせました。同区の場合は熱中症警戒アラートが発表されていて、なおかつ暑さ指数が31以上の場合、学校ではプールなど屋外での運動を含む活動は中止するという基準です」 「暑さ指数は、気温や湿度などを組み合わせた、熱中症の危険度を示した数値です。31以上で運動は原則中止ということになっています。環境省は、屋内であってもエアコンが設置されていないなど環境が整っていない場合は中止しましょうと呼びかけています」 「この時期運動が十分にできないというのは、外で部活動をする子どもたちにとってはつらいの一言ですね」 斎藤キャスター 「野球部も含めて、これからの時期は大会が増えるじゃないですか。最後の大会で試合できなくて引退ということもあるんですが、やっぱり命の方が大事ですからね」 森アナウンサー 「屋外の運動は理解できるんですが、不思議なのはプールで水に入るわけですから、それでも中止になってしまうんだなということです」