厚生年金だけで「月20万円以上」の高額をもらう羨ましい人は日本で少数派?【年金制度の基本】
6月14日は年金の支給日でした。 物価の上昇や光熱費の高騰、生活必需品の値上げが続く中、家計に悩んでいる人も多いでしょう。。 【図表を見る】「厚生年金・国民年金」の平均受給額をチェック(出所:厚労省など) 現代は「人生100年時代」とも呼ばれ、長い老後に備えるための資金計画がますます重要になっています。 現役世代の多くも将来の経済的不安を感じているでしょう。 老後資金をしっかりと準備するためには、まず自分が受け取る年金額を正確に把握することが必要です。 そこで今回は、一般家庭が受け取る国民年金と厚生年金の平均額について詳しく解説します。自身の将来設計に役立ててください。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
厚生年金と国民年金の仕組みとは?
日本の公的年金は、二層構造となっており、国民年金と厚生年金の2つで成り立っています。 ●国民年金(基礎年金) ・加入対象:日本国内に住む20歳以上60歳未満の全ての人 ・保険料:一律 ・年金額:納付期間に応じて将来の受給額が決まる ●厚生年金 ・加入対象:公務員やサラリーマンなど ・保険料:収入に応じて決定(上限あり) ・年金額:加入期間や納付額に応じて決まる 厚生年金は、企業に勤める従業員や公務員が加入します。収入に応じた保険料を支払うため、年収が高いほど将来の受給額も基本的には高くなります。 年金額を増やすためには、長期間にわたり安定した収入を得ることが重要です。 また、未納期間をできるだけ短くすることも大切です。年金の将来を見据えた計画を立てることが、安心した老後を迎えるための第一歩です。
【最新】厚生年金「月額20万円以上」もらえる人はどのくらいか?
では、厚生年金の平均月額について詳しく見てみましょう。 厚生労働省年金局が公表した「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金の平均受給額は以下の通りです。 ●厚生年金の平均年金月額 〈全体〉平均年金月額:14万3973円 ・〈男性〉平均年金月額:16万3875円 ・〈女性〉平均年金月額:10万4878円 ※国民年金部分を含む このデータには国民年金部分も含まれています。全体の平均は14万3973円ですが、男性と女性の間で月額約6万円の差が生じています。 では、厚生年金をひとりで「月額20万円以上」受給している人の割合を見てみましょう。 ●【厚生年金】受給額ごとの人数(1万円刻み) ・1万円未満:6万1358人 ・1万円以上~2万円未満:1万5728人 ・2万円以上~3万円未満:5万4921人 ・3万円以上~4万円未満:9万5172人 ・4万円以上~5万円未満:10万2402人 ・5万円以上~6万円未満:15万2773人 ・6万円以上~7万円未満:41万1749人 ・7万円以上~8万円未満:68万7473人 ・8万円以上~9万円未満:92万8511人 ・9万円以上~10万円未満:112万3972人 ・10万円以上~11万円未満:112万7493人 ・11万円以上~12万円未満:103万4254人 ・12万円以上~13万円未満:94万5662人 ・13万円以上~14万円未満:92万5503人 ・14万円以上~15万円未満:95万3156人 ・15万円以上~16万円未満:99万4044人 ・16万円以上~17万円未満:104万730人 ・17万円以上~18万円未満:105万8410人 ・18万円以上~19万円未満:101万554人 ・19万円以上~20万円未満:90万9998人 ・20万円以上~21万円未満:75万9086人 ・21万円以上~22万円未満:56万9206人 ・22万円以上~23万円未満:38万3582人 ・23万円以上~24万円未満:25万3529人 ・24万円以上~25万円未満:16万6281人 ・25万円以上~26万円未満:10万2291人 ・26万円以上~27万円未満:5万9766人 ・27万円以上~28万円未満:3万3463人 ・28万円以上~29万円未満:1万5793人 ・29万円以上~30万円未満:7351人 ・30万円以上~:1万2490人 ※国民年金部分を含む 実際に月額20万円以上受給する人は全体の中で少数派です。最新の統計データを基にすると、14%程度の人が20万円以上の厚生年金を受給しています。