『ヴァルキリープロファイル』25周年。悲しくも美しい物語がいまも多くの人を魅了する名作。爽快なバトルも秀逸だった【今日は何の日?】
※本記事は、2023年12月22日にアップした記事を再編集したものです。 北欧神話をモチーフにした悲哀に満ちたドラマ 【記事の画像(4枚)を見る】 1999年(平成11年)12月22日は、プレイステーション(PS)用ソフト『ヴァルキリープロファイル』が発売された日。本日で25周年を迎えた。 『ヴァルキリープロファイル』は、エニックス(現スクウェア・エニックス)から発売されたRPG。開発は『スターオーシャン』シリーズで知られるトライエースが手掛けた。プレイステーション後期の名作として有名で、いまなお多くのプレイヤーを惹き付けている。 なんと言っても魅力的だったのは、北欧神話をモチーフに戦乙女ヴァルキリーの戦いを描いたストーリー。北欧神話は現代でもファンタジーRPGと切っても切れない要素で、アクセント的に使われるのが定番となっているが、本作ではかなり色濃く物語に反映されているのが特徴。それでいて独自の解釈も多数盛り込んでいて、世界に入り込みやすいのもよかったかもしれない。 英雄たちの魂(エインフェリア)を神界へと送る過程で展開する悲哀に満ちたドラマは多くのプレイヤーの心を捉えて離さなかった。王道ファンタジーとは一線を画す、救いのない悲しみに溢れた世界観にシビレてしまった人も少なくないはずだ。結末が大きく異るマルチエンディングだったこともあり、多くの人がくり返しプレイしただろう。 桜庭統氏が作り上げた音楽が秀逸で、ゲームの美しいビジュアルとともに思い出に残っている人も多いことだろう。戦闘曲の『未確認神闘シンドローム』はとくに人気が高く、いまでも聴けば「死の、先をゆく者たちよ」などのセリフが蘇ってくるに違いない。 ドットで描かれた緻密なグラフィックはいま見ても美麗。見た人をいきなり釘付けにしてしまったであろう、オープニングのヴァルハラの美しい景色などは「どうやって描いているの?」と当時も不思議に思ったほど。登場人物たちも個性豊かでキャラクターデザインもよかった。加えてゲームの雰囲気にマッチしたリアル調で描かれていたのが何より最高。 筆者のまわりでは、なぜかフレイ人気が高かったのを覚えている。そう言えばフレイは北欧神話では眉目秀麗な男性みたいだが、本作では女性になっているのもユニークだった。 バトルはターン制バトルなのだが、通常のコマンド入力ではなかったのが一風変わっている。4人のパーティーメンバーが○×△□ボタンに割り振られていて対応するボタンを押すことで攻撃を実行。このときプレイヤーが順番やタイミングをうまくコントロールすれば、コンボが繋がって大ダメージを与えることが可能だった。感覚的には格闘ゲームに通じるところがあって、なかなか新鮮。ダメージの桁数も大きかったのも気持ちがよかった。 2006年3月2日には、本作をベースに作られたPSP用ソフト『ヴァルキリープロファイル -レナス-』が発売。2022年12月22日には、その『ヴァルキリープロファイル -レナス-』がプレイステーション5(PS5)、プレイステーション4(PS4)のダウンロード専用ソフトとしてリリースされた。新たに“巻き戻し”や“クイックセーブ”などが新要素が追加されているので、いま遊びたい人はこちらがおすすめだ。 ※画面には一部公式サイトのものが含まれています。