モンペリエは“ヨルダンの大エース”を待っている アジアカップの主役となった男に次なるミッション
チームをリーグ・アン残留へ導けるか
カタール代表の優勝で幕を閉じたアジアカップ2023だが、今大会最も注目を集めたのは準優勝のヨルダン代表だろう。大会前はあまり注目されていなかったが、準決勝では韓国代表まで撃破。一気にアジアでの評価を上げることになった。 中でもインパクトがあったのは、10番を背負うFWムサ・アル・ターマリ(26)だ。縦へ仕掛ける馬力とテクニックがあり、左足から繰り出されるドリブルやシュートから『ヨルダンのメッシ』なんて呼び名もある。 そんなアル・ターマリのカムバックを心待ちにしているのがフランス1部のモンペリエだ。アル・ターマリはヨルダンにとっては特別な海外組であり、モンペリエでも右ウイングの主力として戦ってきた。 ヨルダンがアジアカップで快進撃を見せる中、アル・ターマリを欠いたモンペリエは直近4試合で1分3敗と大苦戦。現在は15位に沈んでおり、降格圏が目前だ。 11日にはリヨンに1-2で敗れたが、チームを指揮するミシェル・デル・ザカリアンはアル・ターマリの復帰からペースを取り戻したいと意気込む。 「リヨン戦では後半に追加点を奪うチャンスがあったが、得点できなかった。これが現在の問題だ。ここ10試合以上、我々は作ったチャンスを活かすのに苦労していて、それでポイントを落としている。我々はアル・ターマリの復帰からゴールを決めるリズムを再発見する必要があり、守備もクリーンシートで終えなければならない」 モンペリエでは今季リーグ・アンで3ゴール3アシストと、アル・ターマリの数字はそこまで伸びていない。それでも特別な戦力であることは確かで、モンペリエを残留へ導くミッションが待っている。アジアカップで注目度も上がっているため、今後はアル・ターマリの獲得を検討するクラブも出てきそうだ。
構成/ザ・ワールド編集部