旧車? いいえ新車です! ベントレーが本気で作った100年前のクルマ「スピードシックス」1号車が納車されました
第1弾として発表されたブロワーが24時間耐久イベントに参加
これに先んじてコンティニュエーションシリーズ第1弾として発表された「ブロワー」は、最新のレーザースキャンデータとオリジナルの図面を組み合わせて手作業で製作された。1930年のル・マン24時間レースで、ベントレーの主要なライバルであったメルセデス・ベンツを故障寸前まで追い込んだことで有名なブロワーは、低い信頼性ながらも圧倒的な速さを誇ったモデルである。 1924年にベントレーがル・マンで初優勝を飾ったことを記念して、2024年にベンジャフィールド・レーシングクラブは、ポルトガル・アルガルヴェのサーキットで24時間耐久イベントを開催した。このイベントには25台のベントレーが参加し、87人のクラブ会員がドライバーを務めた。その中の1台には、ブロワーのコンティニュエーションシリーズも含まれていた。この車両は、24時間レースで完走した初のクルー製ブロワーとなり、世界初の戦前コンティニュエーションシリーズを支えるエンジニアリングの質の高さを再認識させることとなった。
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スピードシックスは1929年から1930年までに182台が製造され、1929年、1930年とル・マン24時間レースを制したベントレーにとって誇り高きモデルである。コンティニュエーションシリーズは当時のモデルを現代に新車として蘇らせるプロジェクトで、オリジナル部品のスキャニングなどを行い、時には当時の製造方法を採用して車両を再生するユニークな試みである。レストモッドではなく、新車として販売する点がこのプロジェクトの最大の特徴だ。 スーパーチャージャーを積んだ4.5Lのブロワーを第1弾、スピードシックスを第2弾として発表したが、W.O.ベントレーが最後に手がけ、100台だけ生産された名車「8リットル」や、現代の「コンチネンタルGT」のデザインの元となった「Rタイプ コンチネンタル」など、まだコンティニュエーションシリーズとして話題になりそうなベントレーを象徴するモデルは存在する。新車生産はPHEVやBEVに舵を切り、新しいマーケットの開拓を急ぐが、このようなビスポークの可能性を広げる活動は、小さい規模ながらも今後ベントレーのビジネスを支えるひとつの柱となるのではないだろうか。
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