「泣き寝入りしていることを知って」 加害者から損害賠償が支払われず シンポジウムで被害者遺族が訴え 神戸市
犯罪被害者らを支援する団体が神戸市でシンポジウムを開き、傷害致死事件の遺族が、加害者から損害賠償が支払われず被害者が重い負担を抱える現状などを訴えました。 主催した「ひょうご被害者支援センター」は、2002年の設立以来、犯罪の被害にあった人や遺族らを対象に、警察や裁判所への付き添いや弁護士による無料相談を実施しています。 シンポジウムでは、2010年に神戸市で長男・圭祐さん(当時19歳)を約2時間に及ぶ暴行のすえ亡くした釜谷美佳さんが登壇し、そのような事実はないにも関わらず、「圭祐さんらが妹を連れ回したから殴った」という加害者の思い込みによる供述が報道されたことで、誹謗中傷に苦しんだと語りました。 釜谷さんはまた、加害者から損害賠償の支払いがないまま10年の時効を迎えてしまい、多額の費用をかけて再び訴えを起こさなければならなかったとして、国による賠償金の立替制度が必要だと訴えました。 (釜谷美佳さん)「世間では、被害者に賠償金が支払われていると思われているが、ほとんどのケースで支払いがなく、再提訴もできず、泣き寝入りしているということを知って頂きたいです」「私たちが経験した苦しみを、これから被害者や遺族になる人には、絶対に味わってほしくないのです」
ABCテレビ