那須川天心 いよいよ世界へ闘魂点火!2・24前WBO王者モロニーと激突へ「本当の実力が“もろに”分かるんじゃないか」
「ボクシング・WBOアジアパシフィック・バンタム級10回戦」(25年2月24日、有明アリーナ) 2025年、天心がいよいよ世界へ乗り出す。WBOアジア・パシフィックバンタム級王者・那須川天心(26)=帝拳=と前WBO世界同級王者のジェーソン・モロニー(33)=オーストラリア=の同級10回戦が来年2月24日に行われることが27日、都内で発表された。過去最強の相手と対戦する天心は、革命ののろしを上げることを宣言した。同日の興行では、王者・中谷潤人=M・T=にダビド・クエジャル=メキシコ=が挑戦するWBC世界バンタム級タイトルマッチ、王者・堤聖也=角海老宝石=に元WBC世界フライ級王者の比嘉大吾=志成=が挑戦するWBA世界バンタム級タイトルマッチのダブル世界戦も挙行される。 時は来た-。天心は「来年は世界のベルトに挑むことになると思うので、今回は一番の勝負。しっかり勝ちたい。2025年の一発目、革命ののろしを上げます」と大胆宣言。次戦は前WBO世界王者・モロニーとの大一番に決まり、「自分の本当の実力が“もろに”わかるんじゃないか」と笑いを誘いつつ、万が一負けた場合は世界戦が遠のくのではとの問いには、「やる前から負けること考えるバカがいるか、って話ですよね」と“闘魂”をにじませて答えた。 ボクシング転向6戦目で最大の強敵に挑む。天心戦も見据えるWBO世界王者の武居由樹(大橋)が5月に対戦し、12回判定勝ちを収めた。20年には井上尚弥とも対戦経験(尚弥の7回KO勝利)があるモロニーは、天心にとって今後の世界王座を見据える上で最高の試金石となる。 今回、対戦候補として他の4人とともにモロニーを挙げられ、最もネームバリューのある猛者に即決したという。「本当に怖さもあるし、攻めるところも知っている。全体的に優れている。ここに来てこの(レベルの)勝負っていうのは、自分の中でボクシングに対する挑戦表明でもある。生半可な気持ちでやってねえぞ、っていうのも分かってもらえるだろうし、自分の実力が本物か偽物かが分かる時」。シビアな戦いは必至。それでも根っからの主人公気質は、むしろ高揚感をのぞかせ「久々な感覚。すげえ楽しい」と武者震いした。 同日に比嘉大吾との初防衛戦に臨むWBA世界バンタム級王者の堤聖也は、「(今回の相手は)ランキング的に那須川選手と思っていた」と言及した。日本人世界王者4人が並び立つ同級の中でも、天心の存在感は徐々に増している。「最近、結構モテちゃうな」。世界のバンタム級戦線で、神童の勝負の1年が始まる。