【図】「イスラム国」の活動領域は?(2015年8月13日現在)
ISがアレッポ北部で攻撃を拡大
2014年6月、過激派組織「イラク・レバントのイスラム国」(ISIL)は「イスラム国」(IS)の建国を宣言しました。ISが主張する「領土」は、シリアからイラクにまたがりますが、その境界は一定ではなく、現在も各地で攻防が続いています。ここでは、米ワシントンの「戦争研究所」(Institute for The Study Of War=ISW)の資料を基に、2015年8月13日現在の勢力図を紹介します。 「イスラム国」樹立宣言から1年 IS掃討作戦は進んだのか? 前回(6月19日)の図では、クルド人勢力が、IS支配下だったシリア北部のテルアビヤドを制圧しました。最新版では、シリアでは、ISがアレッポ北部のシリア反政府軍への攻撃を拡大、イラクでは、イラク政府軍とシーア派民兵組織がラマディとファルージャの間で限定的な成功を収めました。また、バグダッドとモスルを結ぶハイウェイ沿いの北部とハウィジャのIS支配地域がアップデートされています。
ISは「首都」をシリアの都市ラッカに定め、徴税やインフラなどの行政サービスを提供していると伝えられています。また、5年以内にスペインから中国北西部まで「領土」を広げると宣言しています。ISILはイスラム教スンニ派の過激派組織で、これを率いるのはバグダディ容疑者。預言者ムハンマドの後継者を意味する「カリフ」に選出されたとしています。 ・戦争研究所(Institute for The Study Of War)