読み聞かせだけでは不十分!? 東大卒が明かす、子どもが「読書好き」になるために必要な習慣
読書にハマれるかどうかは、小学生時代の読書習慣で決まる
ひとり読みの重要性がわかったところで、小学生の読書時間のデータを見てみましょう。 ベネッセ教育総合研究所の「子どもの生活と学びに関する親子調査」によると、低学年のうちは本を読んでいますが、学年が上がるにつれて1冊も読まない子が増えていることがわかります。 子どもの1日あたりの読書時間の学年推移 読書を一生ものの習慣にできるかどうかは、ひとり読みへの移行を成功させ、小学生のうちに1日30分の読書習慣を身につけられるかどうかにかかっているのです。 小学生のうちに読書習慣を身につけることができれば、多忙になる中学・高校時代に読書離れが進んでも、その減り幅をかなり抑えることができます。 小学生になれば文字の勉強も始まり、自分で本を読める子どもが増えていきます。 子どもが自ら本を開く姿を目にすれば、「あとはもう大丈夫」「放っておいても自分で読むようになるだろう」と安心する方も多いことと思います。 しかしこの時期に「おもしろい」と感じて自ら楽しめる本に出会うのは簡単なことではありません。 おもしろいと思える本に出会わなければ、読書にハマる道は簡単に閉ざされてしまいます。この時期の子どもの読書をサポートせず放置していれば「おもしろい本」に出会う機会を逃してしまうのです。 それだけではありません。子どもの目と手が届くところにはいつでもスマホやタブレットがあり、YouTubeなどの魅力的なコンテンツが誘惑しています。 本に魅力を感じられなければ、そして、本よりもずっと手軽で容易に楽しめる存在が近くにあれば、読書をしなくなるのは自然な流れです。 だからこそ、子どもが本の魅力に気づける環境をつくり、楽しく読んで習慣化できるようサポートをする必要があるのです。 そうして読書を続けてきた子どもは、大人になったときに必要があれば読書という選択をして自らを助けることができるでしょう。 肝心なのは、小学生時代の読書習慣なのです。
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