「夫と金銭感覚が合わない」と悩む妻 「平等にこだわると損をする」と語る西村ゆか&ひろゆきからの三つの提案
ゆか「記念日とかイベントとかどうでもいい勢代表のひろゆき君としては、そこに関して何か解決策って思いつきますか?」 ひろ「そもそも、なんでこだわるの?」 ゆか「昔は私も、誕生日や記念日はお祝いしたい派だったけど、突き詰めてしまうと、自己満足じゃない? 例えば『付き合った記念日』とか、自分には思い入れがあって嬉しいものだから、相手もそう思ってくれていたら嬉しい。でもそれって、心の中で『嬉しい』って思っているだけでも十分なのに、オシャレなレストラン行くとか、プレゼントを買うとか、なんか見える形になっている方が、よりわかりやすくて(自分が)満足するみたいな」 ひろ「例えば、クリスマスケーキとか、1日過ぎた方が安いじゃん。レストランにしても、お金は有限なのに、なんで高い日に行くんだろう……と」 ゆか「2人で過ごすクリスマスを、私はこんなに大切に思っているのに、1日過ぎた方がケーキが安いとか、そんなケチり方するほど愛情ないんか?みたいな話にもなるじゃん。ちなみに、今の私は自腹で好きなケーキ買うけどね。んで、君もそれ絶対食べるから『あ、お金出さないくせに食べるんですね。なるほどですねー』とかネタにしながら楽しむ」 ひろ「ケーキがなくても、クリスマスツリーがなくても、2人で過ごせるんじゃね?……と」 ゆか「でも、そういう気の利いた言葉すら言えないじゃないですか。そういう勢は」 ひろ「押忍! そういう勢です!」
ゆか「話を戻すと、記念日とかイベントごとがどうでもいい勢が、それを大切にしたいって相手の人に言われた場合に、『あきらめてください』以外の落とし所ってあるもの?」 ひろ「無理して付き合うくらいじゃない? 例えば、家族で毎年墓参りをするのがとてつもなく大事だと思ってるのであれば、しょうがなく付き合う……みたいな」 ゆか「『しょうがなく付き合う』が行動で解決する場合は、この質問者さんの相手の方は付き合いそうな気がするよね。でも、金銭の支払いとなるとすごくハードルが高そう。なので、冒頭の話に戻るけど、ひろゆき君が書いていたような提案が現実的な落とし所なのかなと思った」 ひろ「案1が通らないってのは、なかなかないと思うんだよね。んで、案2はいつか必ず通らなければいけない道だと思うんだよね」 ゆか「案2は、否定されたら『そもそも付き合い続けて大丈夫か?』って案件だしね」 ひろ「どっちかが病気や怪我になって、共有コストも払えないとか、失業とか、出産とか。お互いが平等に負担し続けるって長期的にはかなり難しい。なので、夫婦は案2か案3に行くしかないと思うんだよね」 ゆか「質問者さんの場合、お子さんの有無がわからないのだけど、夫婦2人と仮定して、家計費と家事の分担の合計で、50:50に近づけるのを目指すとかね。子どもができたらそこに育児が加わるし」 ひろ「その公平性が維持されてたら、不公平とは感じないでしょ。昨今は、『男女平等』という言葉が流行ったせいで、柔軟な見方ができなくなってしまうこともあるんだよね。 女性が稼いで、男性が家事をやるのも公平だし」 ゆか「家庭においては、男女平等より男女公平を目指すという感じかもね」 ■総括 ・家庭では『平等』より『公平』を目指そう ・(家計費以外の)お互いのお金は、各自自由に。互いのこだわりも尊重しよう ・夫婦共有物の金銭負担は、ひろゆき案(1~3)を試してみよう 【お悩みを募集中!】 連載「西村ゆか&ひろゆきの夫婦のトリセツ」では、夫婦・パートナーにまつわるお悩みを募集しています。ご応募はこちらのフォーム から!(https://publications.asahi.com/feature/nishimura/) 西村ゆか/Webディレクター。東京北区出身。インターキュー株式会社(現GMOインターネットグループ株式会社)、ヤフー株式会社を経て独立。2015年よりフランス移住。著書に『だんな様はひろゆき』(wakoとの共著、朝日新聞出版)、『転んで起きて』(徳間書店)がある。 ひろゆき/1976年、東京都生まれ。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。主な著書に、『論破力』(朝日新書)、『1%の努力』(ダイヤモンド社)などがある。
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