「推し飛鳥人総選挙」は持統天皇がトップ当選、聖徳太子に競り勝つ
国営飛鳥歴史公園(奈良県明日香村)の開園50周年企画として行われた「推(お)し飛鳥人(あすかびと)総選挙」の投票結果が発表され、国内初の本格的都城・藤原京を開いた女帝・持統天皇が「トップ当選」に輝いた。2位は旧1万円札などで親しまれる聖徳太子、3位は悲劇のプリンスと呼ばれる大津皇子となった。担当者は「投票は全国から寄せられ、『飛鳥』に対する熱い思いを改めて実感した」と手ごたえを話した。 【写真】「推し飛鳥人総選挙」2位だった聖徳太子(上村恭子さん画) 総選挙は、飛鳥時代を彩った天皇や皇子、歌人ら25人が対象。イラストレーターの上村恭子(やすこ)さんがそれぞれの人物像をイメージして描いた作品をもとに投票された。 7月22日~11月30日の期間中、同歴史公園関連施設やインターネットで受け付け、投票総数は延べ2万6704票。1位の持統天皇が3223票、聖徳太子は3103票、大津皇子は1946票で、選挙戦序盤から上位2人のデッドヒートが繰り広げられ、最終盤で票を伸ばした持統天皇が制したという。 投票とともに多くのコメントも寄せられた。持統天皇好きが高じて明日香村に移住したという人は「この愛は(夫)の天武天皇に勝ると思います」。聖徳太子に一票を投じた人は「『お金が好きなだけでは』と笑われますが」と記していた。3位の大津皇子は、1位の持統天皇の策略で自害に追い込まれたとされ、「(葬られた)二上山を見るたびに思いをはせます」というメッセージもあった。 同歴史公園によると、日本書紀や万葉集をもとにイメージを膨らませつつ、上村さんのイラストに感激したとの感想も多かったという。投票結果は同公園公式ホームページで紹介している。