「子どもたちの笑顔を守るため」 物価高と寄付減で厳しさ増すフードバンクや子ども食堂の現状 支援の未来はどうなる?
お手伝いのシステムを導入! 地元住民の寄付で賄う「子ども食堂」
物価高で運営が難しくなっているところも多い中、アイデアで乗り切っている子ども食堂がありました。名古屋市南区の「マルチャンゴー」は、丸山圭子さんの自宅1階を食堂に改装して運営しています。国や自治体の補助金などはありませんが、食材はほぼ毎日地元住民の寄付で賄われており、困ることはないと言います。 料理の下ごしらえは子どもたちが手伝います。ここは、大人も子どもも誰でも利用でき、大人1食500円、子どもは200円ですが、お手伝いを3回すれば食事が無料になるシステムです。 (マルチャンゴー・丸山圭子さん) 「私はみんなの様子を見ているので、この子の環境はこういうふうなんだと思ったら、『これ持って行ってくれる?』だったりとか。寂しい子は自分が寂しいと言えないので、こちらが配慮してあげる(必要がある)」 8年前にオープンした「マルチャンゴー」を始めたきっかけの1つは、次女の友達が寂しそうに一人で食事をしていた姿を見たことでした。もう一つは、交通事故で長女を亡くしたことです。長女の件をきっかけに、このスタイルで続けていきたいと考えるようになったのです。
子どもにとって安心して集まれる地域の拠り所を失くさないために
子ども食堂は週1回や月1回というところが多い中、「マルチャンゴー」は週5回開店しています。ゲームをしたりおやつを食べたりと、子どもたちの安心できる居場所にもなっています。 来ている子どもたちに、どんな場所なのか尋ねました。 (小4) 「みんながニコニコになる場所」 子どもの笑顔を守りたいという強い思いと、地元住民の善意で支えられている子ども食堂や食糧支援。しかし、貧困や格差が広がっていく中、個人や企業の善意だけに頼らない、公的な支援の拡大も求められています。 CBCテレビ「チャント!」2024年12月23日放送より
CBCテレビ