「ふるさとの川に階段を!」小学生が県職員に要望 設置は実現するか
ふるさとの川を知ってもらい、未来へつないでいくために、川に階段を設置してください――。滋賀県草津市立笠縫東小学校(平井3丁目)の5年生が、こんな要望を滋賀県に出した。果たして、階段の設置は実現するのか。 【写真】笠縫東小学校の5年生が葉山川への階段設置を求める要望書を県職員に手渡した=2024年11月19日午後2時11分、滋賀県草津市平井3丁目、仲程雄平撮影 笠縫東小の子どもたちは長年、近くを流れる葉山川で環境学習を続けてきた。川に生息する生き物を調べたり、地域の人から洪水が起きたときの話を聞いたり……。葉山川は子どもたちにとって、大事なふるさとの川になっている。 だけど、川に下りる階段がなく、普段は近づくことが難しい。環境学習のときはロープを使って下りるけど、階段と違って大変で危ない。そこで、学習を続けてきた5年生から「階段を設置できないか」と声が上がった。 ■教室で県職員に熱い思い伝える でも、河川を管理しているのは県。5年生は、地域の人や保護者からも意見をもらい、プレゼンの準備を進めた。19日、教室に県職員に来てもらい、葉山川に寄せる熱い思いを伝えた。 この日は約30人が画面に映した資料に沿ってプレゼンをした。「階段を造ったら安全に川の近くに行けます」「葉山川に親しみを持ってもらいたいです」「環境保全につながります」などとアピールした。 階段設置を求めるだけでなく、大人が子どもを見守るなどといった安全面も説明。階段の設置には税金が必要なこともしっかりと取り上げ、自分たちでごみ拾いなどをして管理することを伝えた。 プレゼン後、5年生代表の大西柚希さんが「階段の設置、よろしくお願い致します」と、河川環境を担当している県職員の濱口貴仁さんに要望書を手渡した。濱口さんは「葉山川に愛着を持って取り組んでいることがわかって、すごくうれしい気持ちでいっぱい。その気持ちを忘れず、階段ができたとしても守り続けてほしい」と話した。
朝日新聞社