「“プールに1滴”単位でも違いが分かる」優れた嗅覚と味覚を持つウイスキー職人 世界大会で最高評価を得た「山崎25年」にも携わった職人の誇り
■世界大会で最高評価を得た「山崎25年」もブレンドを担当
2023年、ウイスキーの世界大会で最高評価を得た「山崎25年」。輿石さんはこのウイスキーのブレンドにも携わっていました。 【サントリー 主席ブレンダー 輿石 太さん】「今まで先輩たちが造ってきた原酒をわれわれが仕上げると。それで賞を頂くっていうのは、最高の気分でしたね」 時代を超えて、100年。輿石さんもまた、次の世代へ原酒を託す職人の一人です。
原酒の状態を確認するのは、ブレンダーたちの日課です。この日見るのは、10年熟成させた原酒。製品に使うものと、さらに熟成させるものに分ける作業をしています。 【サントリー 主席ブレンダー 輿石 太さん】「…粗い」 集められたのは、ほとんど同じ環境で熟成された120個の原酒。 Q.細かな差がある? 【ブレンダー歴13年 高木秀道さん】「ある…と思います」 【サントリー 主席ブレンダー 輿石 太さん】「そこは自信を持って、ある!ある!ある!」 きっぱりと言い切る輿石さん。 【サントリー 主席ブレンダー 輿石 太さん】「やっぱり難しいのが、18年ってこうあってほしいみたいな、18年(先の熟成)を想像して選ばなきゃいけない」 【ブレンダー歴13年 高木秀道さん】「複雑さもありながら柔らかい、これがいい?」 【サントリー 主席ブレンダー 輿石 太さん】「うん、そうです。未熟っぽさっていうか、まだまだ熟成しそうな感じがしますよね」
定年まであと4年。輿石さんの想いは原酒だけでなく、後輩たちにも託されていきます。 輿石さんがいなくなっても、変わらず、次の100年へ。 Q.定年後、後輩が作ったウイスキーを飲んでみたいですか? 【サントリー 主席ブレンダー 輿石 太さん】「まだ退職してからの余韻がどこかにあって、『こんな感じじゃないよね』って文句を言っちゃう気がしますので、離れて10年くらいたった時に、『やっぱりウイスキーっておいしいよね』って、初めてゆっくり飲めるっていう感じじゃないですかね」 時の流れが育むお酒、ウイスキー。ブレンダーの情熱は、いつまでも変わりません。 (関西テレビ「newsランナー」 2024年8月21日放送)
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