【追悼企画連載再録】命の危機を感じた大乱闘試合/大島康徳の負くっか魂!!
乱闘事件のあとの試合でファンに安全な観戦を呼び描ける鈴木龍二セ会長[左]
亡くなった大島さんを偲び、連載の幾つかを抜粋し、紹介しています。今回は大島さんが「もっとも怖かった」と語る1975年の試合の話です。 ◎ ドラゴンズが優勝した翌年の1975年に、ものすごい試合がありました。中日との競り合いを抜け出し、広島カープが初優勝を飾った年ですが、終盤の9月10日、広島市民での直接対決があったんです。広島が首位でしたが、僅差だったし、勝てば中日に流れが来るかなという試合です。 事件が起こったのは9回裏二死、広島が3点差から2点を取って1点差にしたあとです。中日の捕手が新宅洋志さん、広島の走者が三村敏之さんで、ホームでのクロスプレーになったんですが、完全にアウトのタイミングで、三村さんもあきらめたような感じでホームに来たところで、新宅さんのタッチが三村さんのアゴにまともに入ったんです。 三村さんが激怒して新宅さんに突っかかり、両軍大乱闘。お客さんも一気にグラウンドに下りてきて、収拾がつかなくなりました。当然、みんな広島ファンですから中日の選手を取り囲んで殴りかかってきた! 内野の選手は早めにベンチ裏に逃げ込んだんですが、僕は足が遅いし、遠い外野だしで間に合わず、彼らに囲まれ、顔を殴られ、“青タン”です。 もちろん・・・
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週刊ベースボール