Living in Sapporo《ロシア人》アリョーナさん後編 震災時の報道に興味
【北海道・札幌】200万人近い人口を抱える北海道の道庁所在地・札幌。「さっぽろ雪まつり」を代表とする世界規模のイベントも開催され、多くの観光客が訪れる街だ。その札幌には多くの外国人(2011年の札幌市の調査によると「札幌の外国人登録者数」は9500人強)が住んでいる。そこで、札幌で暮らす外国人に「札幌の魅力」を聴く「Living in Sapporo」の不定期連載をスタート。第2回目後編は、ロシア語通訳・講師として、そしてレポーターとして活動するロシア人、アリョーナさんに札幌で働く人々がどのように映っているかを聞いた。(インタビュー・構成/橋場了吾) 【写真】Living in Sapporo《ロシア人》アリョーナさん前編 生のサンマに衝撃
取材の仕方・速報の出し方に関心持つ
2008(平成20)年に初めて日本に来たときは日本語があまり分からなかったので、1か月のサマーコースがショッピング旅行になってしまいました(笑)。ただ、日本に来てびっくりしたのは「日本語が分からなくても何とかなる」ということと、「お店のサービスの良さ」。日本人は優しいので、片言の英語と日本語で会話をしてジェスチャーで何とか乗り切り、買い物に行くと店員さんの「いらっしゃいませ」という声と笑顔に救われ……何とか住めるような気がしました。 でも日本語がなかなか上達しないので、帰国してから日本についての勉強をやめようと思ったのですが、母が「少し長い間日本に行ってみたら?」とアドバイスをくれて、大学を休学し1年間札幌国際日本語学院に留学しました。3か月を過ぎた頃から日本語の会話が少しずつできるようになり、上達しているのが実感できるようになりましたね。寮に住んでいたのですが、家賃や携帯電話の振り込みの手続きなど、一歩踏み込んだ日本語と触れているうちに、自然に分かるようになってきたようです。 実はそのときに、友人がやっていたインターネットテレビに出るようになりました。テーマが札幌に住む外国人とのトークセッションだったので、ロシアの文化についておしゃべりしていました。そんな中、2011(平成23)年に東日本大震災が起こり、日本のニュースの取材の仕方・速報の出し方などに興味を持つようになり、一度帰国し大学を卒業してから、再び札幌にやって来て4年が経ちました。