小さな驚きを召し上がれ~フレンチシェフ×デザイナーのレストラン『OLINA』
「発酵」の力と日本の食材で作り出す『OLINA』流フレンチ
『OLINA』では「シェフのおまかせコース」1種類を用意。使用する食材はオリヴィエさんの「できるだけ地元(日本)のものを」という考えから、生産者のもとに足繁く通い、味だけでなく育て方も含めて共感する食材を選んでいるのだそう。 「日本の食材をフランスのテクニックで料理したり、定型ではない素材の組み合わせやアレンジは"喜んでいただけるはず"とワクワクする一方で、その反応が気になって緊張もします。そして私のキッチンでは"発酵"も重要な要素になっていますね」 パリのレストランでは"発酵チーフ"だったというオリヴィエさん。肉や魚の熟成、野菜の発酵に関心が高く、『OLINA』のメニューにも発酵食材をふんだんに取り入れています。 「発酵は1つの食材からさまざまな風味や質感が得られる、食材の可能性の扉を開く技術です。食材を余すことなく使い切ることもできる。その技術を使って、見た目では想像がつかないようなたくさんの味と食感を、ひと皿に盛り込んでいます」 ミニマルかつグラフィックなビジュアルからは予想できないおいしさをゲストに楽しんで欲しいと、メニューリストの説明も極力ミニマル。 「先入観なく自由な感性で、食事を楽しんでいただけたらと。"この野菜にはこんな味わいがあったんだ"というような、小さな驚きと発見を感じていただきたいと思っています」
心の底まで感動してもらえる料理を提供していきたい
「東京は屈指のグルメシティ。私たちは星の数ほどあるレストランの中に、ふっと出て来た新星みたいなものです」と話すオリヴィエさんと菜都子さん。だからこそ『OLINA』には、クラシカルに留まらない自由なフレンチを展開できるかろやかな空気が満ちています。 「私たちはまだまだ無名な存在。もっと多くのみなさんに『OLINA』の料理を知っていただけるよう、日々、創造性を最大限に発揮しています。心の底まで感動してもらえるような料理で、本当に素敵なひとときを過ごしていただきたいですね」 懐かしさと新鮮さのある味と香りに溢れ、五感に響くような「日本の食材」「発酵」「フレンチの技術」の融合。フランスの感覚的な繊細さと、日本の風土が織りなすおいしさの体験を、ぜひ。 Olivier Garcia(オリヴィエ・ガルシア)/ヘッドシェフ フランス出身。20歳で料理の世界に入り、オーストラリア、フランス、スウェーデンのミシュラン星付きレストランを含むさまざまなレストランで経験を積み、2019年、パリ『TARAMAグループ』のガストロミーレストラン『Tracé』にてスーシェフ、同グループのガストロワインバー『Nellu』でシェフを務める。2024年2月、『OLINA』のヘッドシェフに就任。 ©2024 OLINA 高遠 菜都子/レストランマネージャー 千葉県出身。ファッションを学ぶため2009年に渡仏。デザインやオートクチュールの専門学校、パリのトップメゾン勤務などを経て、『Acne Studios』に就職。デニムなどのワークウェアデザイナーとして活躍し、2018年に本社のスウェーデンへ移住後、パリへ戻りフリーランスに。2023年3月オリヴィエとともに帰国し、2024年2月、『OLINA』のレストランマネージャーに就任。 ©2024 OLINA OLINA 住:東京都港区東麻布3-6-11 THE CITY 麻布十番 EAST 5F 営:火~土、12:00~15:00 (ランチ)、18:00~23:00(ディナー)、※金・土のみ21:30~24:00までワインバーを営業 休:日・月 公式ホームぺージ: 公式インスタグラム:
記事TOP画像、サムネイル画像:©2024 OLINA 取材・文/松永加奈
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