乗用車感覚「自分で引っ越し」のレンタカー需要も 普通免許で運転できるいすゞのトラック
■増していく重要性
いすゞによると、7月末に発売したエルフミオの受注台数は11月末時点で1500台超。さまざまな事業者、個人事業主からの受注が順調だという。
レンタル事業者向けではこれまで、工事現場で使うために建機ともに貸し出すトラックとしての需要が大きかったが、エルフミオは一般のレンタカーからの引き合いが強く、GR国内事業推進部の宇野博部長は「(事業者の)年度計画のタイミングで、受注が上がってくると期待している」と話す。事業者からは「AT限定普通免許の利用者向けに、エルフミオをレンタカーのラインアップに追加したい」などの声があったという。多くの物を運ぶため、最大積載量が350キロの軽トラでは何度も往復しなければならない場合などに、最大積載量1・35トンのエルフミオの利便性は高そうだ。特に、たんすを横にして運ぶなど容積が必要な場合、荷台が広いという利点が発揮されるという。
このほか、いすゞのトラックをベースにした特殊車両を展開する日本特種ボディー(埼玉県越谷市)は、エルフミオに架装したキャンピングカーを開発。これまでは年配の人が運転することが多く、3・5トン以上の車両でも問題はなかったが、同社は今後、制度変更後の免許取得者が増え、主流になっていくに連れ、「普通免許で運転できること」の重要性が増していくとみている。蜂谷慎吾代表取締役は「これからの時代を先取りしたキャンピングカーだ」と強調した。(高橋寛次)