ボルト敗戦を金4個のM・ジョンソンが解説「プレッシャーがかかっていた」
ロンドン世界 陸上の男子100m決勝が現地で行われ、今大会限りでの引退を表明しているウサイン・ボルト(30、ジャマイカ)は、9秒95で3位となり、有終の美を飾ることができなかった。優勝したのは2011年以来の復活となったジャスティン・ガトリン(30、アメリカ)だった。 海外メディアは、一斉にボルトの敗戦を報道した。 英国BBC電子版は、「ウサイン・ボルトは100m決勝でジャスティン・ガトリンに敗れる」という見出しで、その書き出しで「ガトリンが、ボルトの最後の舞台の台本を引き裂いた」と表現した。 その中で、五輪3大会の200、400mなどで4つの金メダルを獲得している米国のマイケル・ジョンソン氏による、ボルトのレース分析を掲載した。 「ボルトはガトリンの挑戦を受けたというよりも、2位のコールマンからチャレンジを受けたと思う。ボルトには、大きなプレッシャーがかかっていた。彼はよいスタートを切ることができず、ギャップを縮めることができなかった。彼の苦しそうな表情は、これまでに見たことのないものだった」 レースは、ボルトの隣のレーンにいたコールマン(米国)が先に飛び出した。予選でスタートブロックに対する不満を口にしていたボルトはスタートに苦手意識が生まれていたのかもしれない。強引に追いかけたが、コールマンにも届かず、8コースのガトリンにまくられた。 ガトリンが9秒92、コールマンが9秒94だった。 またガトリンへのブーイングについて、同局のコメンテーターであるマイク・コステロ氏の見解を紹介した。「これはスポーツにとって本当に難しいこと。ロシアの陸上陣は無期限の処分を受けている。ガトリンはこれまで2度処分を受け、最も重要な大会で金メダルを獲得した。観衆はアスリート個人にブーイングするのではなく、国際陸上競技連盟にブーイングしたほうがよかったかもしれない」 またワシントンポスト紙は、「これはフェイクニュースではない。ウサイン・ボルトがレースで敗れた」というヘッドラインで伝えた。 「ウサイン・ボルトはレースに敗れた。誰かこんなことを信じられる人がいますか。外に出て確かめてください、空は青いか、落ちてきていないかを」というユニークな表現で、スーパースターが3位に終わったというレース結果を驚きをもって表現した。 さらに同紙は、一般のファンらが驚きを表現するために、目をまん丸にした動画を貼り付けたツイートや、ホテルのロビーで激しく転倒するツイートを投稿している様子も伝えた。