<男子バレーボール>南部新監督で全日本男子は蘇るか
今年度の登録選手30名中、19名が25歳以下と選手の顔ぶれも一気に若返った。「今年はベテランを呼んでいませんが、北京五輪からずっと代表に呼ばれ続けていた選手には一旦、体を休めリセットする期間を設けました。今後、必ずベテランの力が必要になる時期が来る。今年はとにかく新たな戦力の発掘を第一目標に、アジア大会での優勝を目指していきます」(南部監督)。 6月、強化委員長に就任することが決まった前出の小田は、この4月から文部科学省のナショナルコーチも委託され、2020年の東京五輪に向けて「発掘、育成部門をもう一段階深く掘り下げて行う」(小田)ことが決定した。各世代代表の隔たりをなくし、強化方針を一本化するという。代表監督の首を挿げ替えるだけでその場をしのぐのではなく、やっと日本バレーボール協会が若年層からの育成に本腰を入れたと見るべきだろうか。どちらにしろ、男子バレーボールがファンの信頼を回復するためには、結果を残すしかないところまで追い込まれているのは確かである。 (文責・市川忍/スポーツライター)