外国人観光客対象に大阪府が検討の「徴収金」 万博前の導入にBIE事務局長が懸念「歓迎されてないと感じる恐れ」
大阪・関西万博を前に大阪府が検討している外国人観光客を対象とした「徴収金」について、BIE(博覧会国際事務局)の事務局長は万博前の導入に疑問を呈しました。
大阪府の吉村知事は3月、オーバーツーリズム対策などとして、訪日外国人客を対象とした「徴収金」を取りたいとの意向を明らかにしました。 万博まで1年となるのを前に来日したBIEのケルケンツェス事務局長は、会場の建設状況を視察したあと、この「徴収金」について注文を付けました。 (ケルケンツェス事務局長)「このような制度を導入することに関しましては、どのようなタイミングでされるのかということをぜひ考慮していただきたい」 万博を訪れようと訪日した客が「歓迎されていない」と感じてしまうおそれがあるとして、万博前の導入に懸念を示しました。 これに対し、吉村知事は「(徴収金は)万博があるからというものではなく、誤ったメッセージにならないように慎重に検討していきたい」と話しました。
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