「体育の日」→「スポーツの日」 「国体」→「国スポ」 「体育」はもう古い? あの”中年の星”五輪メダリストが訴える危機感
RKB毎日放送
14日は「スポーツの日」、かつては「体育の日」と呼ばれていました。佐賀県で開催中の「国民スポーツ大会」も、去年まで「国民体育大会」でした。今多くの名称から「体育」という言葉が消え「スポーツ」に代わっています。一体、なぜでしょうか。 【写真で見る】「国民体育大会」から名称変更した「国民スポーツ大会~SAGA2024~」 ■夜に競技実施アルコール販売・・・「国スポ」になった「国体」 佐賀県で開催中の「国民スポーツ大会」。1946年の第1回大会以降、去年まで77回にわたって「国民体育大会」として開催され、「国体」の愛称で親しまれてきました。 レスリング男子 グレコローマンスタイル60キロ級 文田健一郎選手「『国スポ』に今回変わったということで新しい取り組みも名前だけではなくてスポーツを身近に感じられる…」 今年は、名称が変わったことに伴い「新しい大会」と位置づけて、一部の競技を夜に実施するなどこれまでになかった取り組みが行われています。 SAGA2024競技運営チームリーダー 川原恵さん「会場によってはアルコールを販売してアルコールを楽しみながら試合を観戦していただけるような環境にしました。あとはメダルを作成して選手の方々にメダルを授与する取り組みも行っています」 「国体」から「国スポ」へ。 2018年にスポーツ基本法を一部改正してまで大会名を変更したのはなぜなのでしょうか。 ■名称変更の背景にオリンピック? スポーツ庁の担当者によると、背景には日本で開かれた国際的な祭典が関係しているといいます。 スポーツ庁・担当者「当時は東京オリンピック・パラリンピックを控えていて、世界的に広く用いられているスポーツという語を用いることが望ましいということから大会名を改めました」 ■「体育」と「スポーツ」 語源と意味は違う 日本では同じ意味で使われることが多い「体育」と「スポーツ」。オリンピックのアーチェリー競技でメダルを獲得した日本体育大学・教授の山本博さんは、語源と意味は異なると話します。 日本体育大学・体育学部 山本博教授「例えばアメリカやイギリスでは、日本でいう『体育の授業』を『スポーツの授業』とは言っていません。日本はもともと1876年に近藤鎮三さんという官僚が『フィジカルエデュケーション』という言葉を体育という言葉に訳しました。だから欧米の授業ではどこにもスポーツという言葉が出てこないんです」
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