長崎・島原城跡が国史跡へ 「島原の乱」で一揆勢を撃退、文化審答申
文化審議会は20日、島原城跡(長崎県島原市)など6件を史跡に、1件を名勝に指定するよう、文部科学相に答申した。 【写真】与論城跡=鹿児島県与論町、同町提供 島原城跡は、初代城主・松倉重政が築いた近世城郭の跡。江戸初期の一国一城令(1615年)の後に造られた数少ない城の一つで、高さ17メートルの石垣など堅牢な構造を持つ。1637年の島原の乱では一揆勢の包囲を撃退した。島原半島の歴史を伝える重要な遺跡という。 鹿児島県の奄美群島にある与論城跡(与論町)は、琉球王国成立前の14世紀に築かれた最北端の琉球式グスク(城)の跡。沖縄本島のグスクに匹敵する規模で、台地上から標高差70メートルの崖下まで広がる。当時の南方社会の実態を知る上で重要という。 ほかの指定や登録は次の通り。 【史跡】松倉城跡(岐阜県高山市)▽前畑遺跡(福岡県筑紫野市)▽越高(こしたか)遺跡(長崎県対馬市)▽臼杵(うすき)城跡(大分県臼杵市)【名勝】納池(のいけ、大分県竹田市)【登録記念物】明神山(送迎山〈ひるめやま〉、奈良県王寺町)▽丸井氏庭園(鳥取県倉吉市)▽上林(かみはやし)の風穴(愛媛県東温市)▽穴井戸観音(大分県豊後高田市)(筒井次郎)
朝日新聞社