【横浜強盗殺人】シニアを狙った強盗が"都会の田舎"で多発するワケ 東京・神奈川・埼玉・千葉…「ポイントは資産の多さではない」
■新手口のポイントは「資産の多さよりも…」
また京師さんは、「これまであまり治安が問題視されてこなかった街に住む人は、人を疑うことがなく、騙されやすい傾向がある」とも指摘する。 「事件が起きた地域のいくつかでは業者を装い、『工事があるのでご挨拶に来ました』『いつから住んでるんですか』などと様子をうかがう不審な訪問が相次いでいることがわかっていますが、警戒心の薄い人はそういう時に素直に答えてしまったり、家にあげてしまったりしがちです。 そして犯罪者グループは、これまで悪徳通販に引っかかったことがある人とか、鍵を簡単に開けられる家のリストをもっている。資産の多さよりも、騙されやすいかどうかがポイントなのです」 防犯対策の際、念頭におくのは“この家は防犯意識が高い”とアピールすることだという。 「犯罪者が嫌がるのは、『音』『光』『時間』『人の目』という4原則。『音』はアラートが鳴る、『光』は近づいたらセンサーライトが灯るといったことですね。『時間』というのは、侵入に5分以上かかったら7割が諦める、10分以上で9割が諦めるということが警視庁の統計でわかっています。つまり、5分を稼ぐことが大事なんです。そして『人の目』は、挨拶・声がけです」 戸建てはどうしても侵入経路が多くなるが、補助錠をつける、防犯フィルムを貼るなど、今からできる対策はいくらでもある。 「ほとんどのケースで窓ガラスが割られるので、死角となる窓への防犯フィルムは足止め対策として有用です。その際、350ミクロン以上のものを選びましょう。ブザーなど、音が鳴るものは100デシベル、光系のセンサーは100ルーメンが目安です。 また5分以上、侵入や攻撃に耐えることが確認された防犯建物部品には『CPマーク』が表示されているので、防犯アイテムの購入を検討している方には有益な目安となるでしょう」 その他、レンタカー、他県ナンバー、前後で違うナンバープレートなど、普段見かけない車があれば警察に相談することも防犯対策のひとつ。 京師さんは、「守るだけでなく、積極的に声かけをする、挨拶するなど、“攻める”防犯も重要」だと話す。 対策を講じて資産と命を守りたい。
ピンズバNEWS編集部