iPhone 6 と iPhone 6 Plus は失敗だったのか? 尾田和実(ギズモード編集長)
9月19日にiPhone 6 / 6 Plusが発売されてから一ヶ月半をすぎた。 発表直後から、いろいろなメディアでこの新型iPhoneについての是非が語られたが、その評価も刻々と変わっていった印象だ。 私が編集長を務めるニュースサイト「ギズモード」の記事への反応は、「Androidの後追いだ」「スペックもAndroid機が上」といった、Androidユーザーの意見から、「大きくなりすぎた」「5sの方が優れていた」「ジョブズの不在を感じる」といった、従来のiPhoneユーザーが失望しているようなものまで幅があり、白熱する一方だった。しかし、反応は徐々に落ち着いてきている。 そんなタイミングでギズモード編集部員にきいてみた。 「ぶっちゃけ、現時点でiPhone 6 / 6 Plusに満足してる?」(ちなみに、ギズモード編集部では、iPhone 6が3人、iPhone 6 Plusが同じく3人、計6人が発売日に“自腹で”購入している)。 その感想は、5人が「とても満足している」。1人が「あまり満足していない」という回答だった。満足している5人は、ざっくり大きいので使いやすい、カメラがよいといった評価。iPhone 6に満足してない1人は、「スマートフォンとしての使用を想定していたので、サイズがしっくりこない」という意見だった。 かくいう私は、iPhone 6 Plusに「とても満足している」だ。もっと正確にいうと、歴代のiPhoneの中で最も、“所有すること”に満足できるツールだ、という感想を持っている。 スペック的に言えば、初代iPhoneに比べ50倍の速さ[※1]を実現する64ビットA8チップは期待に違わぬものだ。「iMovie」を始めとした動画アプリの挙動が快適なのは勿論、音楽制作アプリ「GarageBand」を電車の中でサウンド制作に使ったりしてもサクサク動く。クリエイティブ作業に使えるアプリケーションの幅が格段に広がった。バッテリーの「持ち」も良く、これまでは必須だった予備のモバイルバッテリーを持ち歩く必要がなくなった。SNSやカメラを使いまくっても1日十分に持つ。