「蛇にピアス」作者・金原ひとみさん 離婚を公表「目の前がパーっと開けたみたいな…視界が凄いクリア」
作家・金原ひとみさん(41)が、9日放送のNHK「あさイチ」(月~金曜前8・15)にVTR出演し、離婚を公表した。 【写真あり】映画「蛇にピアス」で主演を務めた吉高由里子、オーディション合格後に悲劇…ICUで治療していた この日、番組では「みんなで語ろう『老いの始まり』」をテーマにトーク。新刊「ナチュラルボーンチキン」で、“45歳にして何もない女性”を主人公とした物語を描いた金原さんは、VTRで、小説に盛り込んだ自身の感覚を語った。 20歳にして、「蛇にピアス」で芥川賞を受賞した金原さん。「20代のころ、なんにでもかみつく感じの人だったので、“私はこういう人と仲良くなれない”とか、凄くかたくなに心を閉ざして、“みんなを寄せつけたくない”みたいな気持ちが強かった」と振り返るも、年齢を重ねるにつれて変化が。「30歳くらいから、他者を頼ったりとか、受け入れたりすることができるようになってきて、この10年で、またさらに“誰でもいいよ、仲良くできるよ”みたいな気持ちになってきた」と話した。 40代になると、先細る感覚を感じるように。「どうしても少しずつ生活が定まってしまうっていうところはあって。どんどん刺激はなくなるし、出会いもなくなるし。自分でも実感しているんですけど、自分で自分の可能性を見限っちゃっているところがあって」といい「人生の転換期でもあるかなとも思ってるんですよね」と語った。 そして、思い出したように「あっ。でも私、最近離婚したんですよ」と明るく告白。「そしたら凄い目の前がパーっと開けたみたいな、もう視界が凄いクリア、みたいな。4Kの世界に来たような」と笑顔を見せた。 続けて「40~50代って、やるんだったら今しかないかなっていう時期でもあるのかなと思って」と話し、老いについて「成長なんじゃないかなと思いますね。生まれてから死ぬまで一直線を生きていると思えば。今、人々が生産とか合理性とか、そういうものにとらわれすぎているような気がしていて。もちろん何も生み出さないで、ただぼんやりと生きて、ただぼんやりと死んでいくのでもいいじゃないかと思うし。自分がここに行きついているっていうのは、下降しているってことではないと思うんですよね。とにかく前に進み続けているってことだと思うので、死ぬ以外のことは、全て成長の一部なんじゃないかな」と前向きな捉え方を見出していた。