自民党・茂木幹事長に訊く対トランプ交渉術、スタートアップ成長支援策とは?
増税がいらない財政にするには? ②ハローワークの活用と、副業で個性を活かし、活躍できる職場探しへ
人材の流動化については、茂木氏は「ハローワークのミッションを変え、もっと積極的に使っていったらいい」と語ります。 現在のハローワークは、雇用安定、主に失業対策が中心です。それを、「それぞれの人が活躍できる職場を探すのがハローワーク最大のミッションだというふうに変えていく」というのがポイントです。 茂木氏「圧倒的に組織としては大きいんですよ。民間企業と比べて。全国に拠点が500か所。職員・相談員3万人。失業していなくても、将来的に転職をしたいと思った人が相談に行ける。キャリアコンサルティングも進めたらいいんじゃないかなと」
副業についても、生産性の向上に寄与するだけでなく、それぞれの能力を発揮する意味で重要であると説きます。 茂木氏「副業のメリットというものもあって。個人が持つ自由な時間をより有効に活用できる。副業することで、本業でのいろんなスキルが上がり、キャリアが上がる。また、副業することによって仕事の選択肢が増えて、副業が本業になる転職が進むなどのメリットがある」 水内氏が、「茂木さんのいう副業は、いろんなものから自由にさせて、さらに別な可能性を作るもの。働きやすいようにする、より適したものにリーチするやりかた」と補足します。 副業での経験が本業でのサービスの充実や、副業を受け入れることで人材不足を解消できます。新たな人材を獲得できるという点で、企業にもメリットがあります。もちろん「強制ではありませんよ」ともコメント。 水内氏「僕も選挙ドットコムに出演することで、やっぱり新しい世界をいろいろ知りましたもんね」 背景には、個人がひとつの組織で給料を上げていくことが難しいということがあるという議論に移ります。海外では転職することで給料を上げることが一般的です。そのためには新しい仕事をする。まずは副業をして、スキルの幅を広げることから始めてはどうかという意見です。 茂木氏は、個人の努力もさることながら、企業が生産性を高めることで業績を上げ、給与を払える利益を確保することが先だと説きます。 個性を活かし、誰もが活躍できるようにするには、終身雇用制も阻害要因だと指摘します。改革には規制の改革も必要で、そこには政治のリーダーシップが必要です。 茂木氏「人生100年時代に入り、マルチパスになっていく。今のままの雇用制度でいいのか。ハローワークのミッションを変えること、社会保障の制度も、人生100年時代にあった制度に変えていく取り組みが必要」 MC鈴木は、人生のスパンが長くなったのに、社会の制度が追いつけていないと総括。「前提が変わっているのにルールが変わっていないのがうまくいっていない要因だと感じます」とまとめました。