<明秀旋風’22センバツ>選手紹介/4 武田一渓一塁手(2年) 「1試合1本」4番の意地 /茨城
昨秋の公式戦10試合で4本塁打を記録したスラッガーは、新チーム発足以来、スタメンで4番の座を譲ったことはない。 力強い打撃が、影を潜めた時期もある。関東大会準決勝・木更津総合(千葉)戦の最初の2打席は三振と捕邪飛に倒れ、「お前が一番成長していない」と金沢成奉監督に活を入れられた。「絶対打ったる」。1点差に迫られた直後の六回表1死無塁の場面で、初球を右翼席へ運び試合の流れを引き戻した。 ただ、意地を見せられたのは、一発だけ。関東での3試合はこの1安打に終わった。明治神宮大会でも、初戦敗退となった広陵(広島)戦で1安打だったことが悔しい。 フォームの改善に取り組み、少しずつ手応えを感じている。「考え方が子どもでした」。技術面だけでなく練習態度への反省も口にする。ノックを受け、以前はミスを注意されるとふてくされたような態度を見せることもあった。「自分に腹が立ち、その悔しさが態度に出てしまっていた」 今年は「謙虚に」と胸に刻みつつ、「1試合1本のホームランが理想」と活躍を誓う。=つづく ……………………………………………………………………………………………………… ■人物略歴 ◇武田一渓(たけだ・いっけい)さん 大阪・高南中出身。171センチ、85キロ。右投げ右打ち。