バイデン氏が大統領選を辞退したら何が起こるか?トランプ氏に勝てる若い候補が出現する可能性も
そこから想定すべき未来が「中国とアメリカの関係悪化」「日本を含む貿易相手国との関税引き上げ」そして「地球温暖化を抑止する脱炭素政策からのアメリカの離脱」といったことが考えられます。それを専門家が「もしトラ」と呼んで警戒していたのですが、今回の討論会の結果「もしトラ」どころか確実にトランプ新大統領が誕生しそうな方向に矢印が傾き始めたのです。 さて、ここまでの話が7割方起きるであろうこの先の未来の話です。しかしひょっとすると2割以下の確率だとは思いますが、別の未来が起きるかもしれません。
「もしトランプの相手候補がバイデンでなくなったら何が起きるのか?」という別の未来の話です。 そもそもの話をさせていただくと、私のように未来予測を専門とする人間は、イレギュラーな出来事が起きるとそこに注目する習性があります。今回の討論会、あきらかにイレギュラーでおかしなことがありました。 それは討論会の開催時期です。これまでのアメリカの大統領候補のテレビでの直接対決は基本的に7・8月の両党の候補者選挙が終わった後に開催されていました。それがなぜか今回は6月に開催されました。
通常ではないおかしなことが起きる場合には、何らかの理由があるというのが私のこれまでの経験値です。今回のケースでいえば6月に討論会をすることで、今回のような結果が起きることをあらかじめ示しておきたかった勢力がいたということではないでしょうか。 仮にそのような勢力がいたとしたら、結果は彼らの期待通りになったはずです。6月27日を境に民主党支持者の多くが「バイデンではだめだ」と考えるようになったのです。
■トランプ対バイデン以外の組み合わせの可能性は? では誰がそれを望んだのかというと、論理的に考えうるのは民主党の重鎮たちです。バイデンが拮抗のすえに競り負けるのであれば大統領は共和党、議会は民主党というようなねじれ状態が生まれる可能性も期待できますが、圧勝となるとトリプルレッドが起きてしまいます。 それを阻止するためにぎりぎりのところで彼らが動いているのではないかというのが、異例の時期にテレビ討論が開催されたことに関する私の推測です。