【鳴尾記念】京都巧者で実績No.1のボッケリーニを推奨 血統ではヨーホーレイク、データではスカーフェイスも注目
前走の内容:日経賞のボッケリーニ
ボッケリーニの前走は日経賞で、結果は5着。まず馬場状態は降雨の影響で良馬場発表ながらややぬかるんだ状態。ラップとしては前半5Fが60.0、後半5Fが60.7で前半の方が早い流れだったが、マテンロウレオが飛ばしていたもので2番手以降はスローペースだった。従って後ろ有利ということはなかっただろう。 ボッケリーニは先行策を取ってポジション取りは悪くなかったが、ギアを一気に切り替えて早い上がりを使えるタイプではないだけに、しぶとい競馬ができないと日経賞のように負けてしまう。 ただ、今回は【2-2-0-1】と相性の良い京都競馬場でのレース。ラスト800mの下り坂からロングスパートになりやすい京都は、ボッケリーニにとってまさにベストの舞台と言えるだろう。
血統解説:ボッケリーニ、ヨーホーレイク
・ボッケリーニ 日本での牝祖は7代母レデイチヤツター。約60年日本で繋がってきたファミリーだが、勢いが出てきたのはつい最近。宝塚記念、天皇賞(秋)とGⅠを2勝した本馬の全兄ラブリーデイを筆頭に、一昨年の皐月賞馬ジオグリフ、ステイヤーズS3連覇のアルバートなどが出ている。 芝を主戦場とする馬が多いファミリーだが、特筆すべきは豊富なスタミナ。本馬もデビュー戦こそマイルを使われたが、その後は徐々に距離を伸ばしていき、一昨年の目黒記念で1着、昨年の日経賞で2着など中長距離適性の高さを見せている。 すでに8歳で気性的にはかなり落ち着いており、折り合い面に不安がないことからもGⅡ、GⅢクラスの中長距離では安定勢力だ。ポイントは距離短縮によって追走スピードが上がること。ただ前走も極端に遅い流れではないなかを先行できていたし、今回逃げそうなアウスヴァールは極端に速い逃げを打つタイプではない。4、5番手のポジションを確保できれば得意のしぶとい競馬ができそうだ。 ・ヨーホーレイク 日本での牝祖は3代母ミルド。母のクロウキャニオンは現役時兵庫ジュニアグランプリで3着した実績馬だが、繁殖としてはさらに優秀。レパードS勝ちのボレアス(父ディープインパクト)、弥生賞勝ちのカミノタサハラ(父ディープインパクト)など重賞級の馬を多数輩出している。ボレアスがディープインパクト産駒ながらダートで活躍したように、母や母父フレンチデピュティの特性を引き出すことが多い。 ディープインパクト×フレンチデピュティという組み合わせはニックスでもあり、ダービー馬マカヒキが出ている優秀な配合だが、古馬になると徐々にフレンチデピュティの血が表面化し、筋肉が硬くなりやすいというのもポイントだ。 本馬も2走前に2年2か月ぶりのレースを3着。前走の新潟大賞典も3着と好走したが、休養前と比べると硬さが出ている。ただ、京都の舞台においてはきょうだい全体で相性が悪くなく、似た血統配合のマカヒキも京都記念で3着2回などあり、良い方向に出そう。データ的には割引の前走GⅢ組だが、今回はチャンスがある。