旭丘の『文武両道』エース・井戸田、147球完投2失点&2安打2打点にプロのスカウトも注目【高校野球・愛知大会】
◇29日 高校野球愛知大会1回戦 愛知大会が開幕し、1回戦23試合が行われた。旭丘は毎回の18安打を放って新城有教館に8―2で快勝。県内屈指の進学校に通いながらプロにも注目されるエース右腕・井戸田晴斗投手(3年)は、147球を投げて2失点で完投。打撃でも2安打を放ち投打で貢献した。ノーシードの前回王者・愛工大名電も登場し、丹羽を17―0で破ってコールド発進した。 ◆高校野球 愛知大会組み合わせ【トーナメント】 ◇ ◇ ◇ 文武両道のエースが、投打で存在感を放った。旭丘・井戸田が9イニング8安打2失点完投。自身の2安打も含む18安打で8点の援護をもらい、公式戦で自己最多の147球を熱投。最後の打者を見逃し三振に打ち取った瞬間は、マウンド上でぐっと右拳を握り、感情をあらわにした。 「最後の大会だと思うと1点の重みが違った。腕や脚がつりそうになったけれど、気持ちで投げました」 186センチの長身から投げ下ろす最速142キロの直球が持ち味。愛知一中時代の1915年に始まった第1回大会から、地方大会に欠かさず出場する”超伝統校”でエースの重責を担う。入学当初は白地に二本線が入った帽子に戸惑いもあったが、「今はこのユニホームが好き」。背筋を伸ばしてマウンドに立っている。 プロ球団のスカウトから注目を浴びる存在となり、この日も3球団が視察。ソフトバンクの古沢スカウトは「手足が長く操りにくそうなのに、器用さがある。伸びしろも感じて楽しみな選手」と評価する。 井戸田は「どれだけ伸びるか挑戦したい」と大学へ進学し、野球を続けるつもり。志望校は検討中だ。「1球1球丁寧に投げていく。打者としても5番にいるので、投打で活躍して1勝でも多く勝ちたい」。まずは目の前の大会に全力で挑む。
中日スポーツ