若者には避けられがち? な「飲みニケーション」女子中学生が夏休みの宿題でまとめた考察は…ポジティブ評価に飲んべぇも笑顔 南大隅町
鹿児島県南大隅町の根占中学校3年の梅木陶子さんが、夏休みの宿題で書いた作文が、地域の交流会を盛り上げている。自らも参加し、オレンジジュースを手に会話を楽しみ、町を訪れる人と仲良くなったり、視野が広がる話が聞けたりと、コミュニケーションの楽しさを実感している。 【写真】楽しい飲み会の雰囲気が好きで、作文に書いた梅木陶子さん=南大隅町根占の古民家宿
自然豊かな同町は、農畜産業が盛んで、移住希望者や学生らの農村研修を受け入れている。東京農業大学生の合宿受け入れは30年近く続いており、昼は仕事に茶飲み話、夜は交流会と関係が密なのが特徴だ。 東農大との交流のきっかけをつくったのが、OGで梅木さんの母涼子さん(48)。現在は、移住者や住民らでつくるNPO法人「風と土の学び舎(や)」の代表を務める。梅木さんはそうした交流会などに参加する中で、周囲が楽しそうに飲む様子と、自身の心の成長を作文に書くことにした。 作文は、古民家宿で9月11日あった東農大関係者と地元農家ら約20人が参加する交流会で披露。「飲み会に積極的に参加すると、自主性や柔軟性、傾聴力など得られる能力は計り知れない」などとメリットをアピール。当初は1600字書いていたが、コンクールなどに出せるように450字に凝縮した。 作文を読んだ農家の大久保弘行さん(76)は「楽しさが伝わる。いいね」と酒が進んだ様子。根占中教頭の惠正幸さん(52)は「面白く、郷土愛にもつながるような内容」と語った。
梅木さんは現在、兄が通った島根県立隠岐島前高校への進学を目指し、勉強中。保育園の栄養士となる目標をかなえ、家族でお酒を飲む日を楽しみにしている。
南日本新聞 | 鹿児島