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久保建英不在のパリ五輪で「感じた」日本の力、なでしこに「入れたい」17歳と「なんでもできる」谷川萌々子【日本サッカー「2024総決算」と「2025大展望」の激論】（3）

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サッカー批評Web

■池田監督に「もう1サイクル」任せたかった

大住「そのときの状況で世界と対等に戦えるメンバーで出ればいい、というふうになったよね」 後藤「それまでのメンバーが大勢抜けた中であれだけできたんだから、日本は強いよな」 大住「日本サッカーの力が上がったと本当に感じたね」 後藤「一部の選手の力だけが抜けているんじゃなくて、全体のレベルが上がっている」 大住「Jリーグでも、もともと所属していたクラブでは使われなくて、貸し出されるような立場だった選手が大活躍したしね。あとオリンピックに関して、なでしこジャパンについても話しておきたい。池田太監督は、すごく良い仕事をしたと思う。世界でもう一度上っていく足掛かりをつかんだ感じがしたから、どうして監督を代えたんだろうと思った」 後藤「もう1サイクル、池田監督に任せたかったよね」 大住「谷川萌々子とか古賀塔子とか、次世代の中心になれる選手も出てきたし」 後藤「谷川の世代も皆、ヨーロッパに行ったね。さらに若い17歳の眞城美春のプレーは、見ていて心が躍るよ。まだムラはあるけど、良いときのプレーを見ると、そんなアイディアがあるのかと驚くよ」 大住「ゲームをつくれて、点も取れるというのはすごいよね」 後藤「そんなスペースが見えているのかと、うならされることが結構ある。時間を止めることができる…。うまいとか、そつなくこなす選手は男女ともいくらでもいるけど、そんなことができるのかと驚かされる選手はなかなかいないよ」 大住「なでしこジャパンには、まだ呼ばれないだろうけどね」 後藤「でも将来のために、ああいう選手も入れておけばいいのになと思う」

■日本初「世界トップクラス」になれる選手

――大住さんの気になる女子選手は誰ですか。 大住「やはり谷川だよね。日本の女子サッカー界で初めての世界のトップクラスになれる選手じゃないかなと思うよね。プレーのスケールが大きくて、できないことがないような感じだもんね。パスは出せるし、ドリブルもできるし、シュートも打てて点が取れる。世界のどの舞台でも堂々と力を出せるような雰囲気を持っている。まずはバイエルン・ミュンヘンで力を発揮してほしいね」 後藤「男子もそうだけど、女子も20歳くらいでどんどん海外に行っちゃうから、どういう選手なのかというイメージが出来上がる前にいなくなっちゃう。日テレ・東京ベレーザなんて、22、3歳の選手は、もうベテラン格だもんね」 大住「U-17、U-20の代表選手がたくさんいるからね」 後藤「浦和レッズレディースもケガ人が多かったから、20歳前の選手がたくさん試合に出ている。昨シーズンはメンバーを固定してベテランが頑張っていたけど、今は若い選手がゴロゴロいる」 大住「なでしこジャパンは、ニルス・ニールセン新監督がどんな手腕を見せるかな。2月にアメリカで開催される大会に出場するから、どんなサッカーをするのか見てみたいね」 後藤「女子はワールドカップまでだいぶ時間があるから、じっくりチームをつくれる。男子もワールドカップ優勝はゼロではなくなってきたけど、どちらの可能性が高いかといえばやはり女子だから、楽しみだね」 大住「上位に進出する可能性は十分に出てきた。一時は取り残されてベスト16くらいが精いっぱいのチームになってしまうかと心配していたけど」 後藤「ちゃんとした戦い方をできれば、スペインにも勝てると示したんだからね」

大住良之,後藤健生

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