暖房でお肌が乾燥する…冬場のエアコン、正しい設定は? ダイキンに聞いてみた「湿度コントロールが重要」
12月も下旬になると、毎日の冷え込みは厳しくなる一方。関西でも気温が5度まで下がる日もあり、すっかりエアコンに頼る日々が続く。しかし、寒いからといってエアコンの温度を高く設定するだけではあまり効果がないのだとか。それどころか、乾燥が進んでしまうらしく・・・!? 【動画】ダイキンによるエアコン暖房時の乾燥対策術 なぜ温度を高くするだけでは効果がないのか、ではどうエアコンを使えばいいのか。世界的な空調メーカー「ダイキン工業」(大阪市北区)に、詳しく教えてもらった。 ■ 湿度は40%~50%がベスト ──なぜエアコンを使うことで室内が乾燥してしまうのでしょうか? 「飽和水蒸気量(空気が含むことのできる水分の量)」は空気の温度によって異なり、温度が高いほど多くの水分を含むことができる容量が多くなります。基本的に冬は室温が低いため、飽和水蒸気量は少ない状態です。 そんな状態で加湿機能のないエアコンを稼働させると、室内の水分が増えることなく室温が上がってしまいます。そこで空気中の水分容量が増えるにも関わらず室内に存在する水分量は低いままとなり、乾燥を引き起こしてしまう・・・という仕組みです。 ──なるほど。乾燥が進んだ結果、私たちの生活にどのような影響があるのでしょうか。 影響はいろいろとありますが、まず湿度の違いで体感温度に違いが生まれます。仮に室内温度は同じでも、湿度が高いと暖かく、低いと寒く感じてしまいます。湿度をうまくコントロールすれば温度は低くても暖かさを感じられるので、節電にもつながるかもしれません。 また、寒いとエアコンの温度を上げて風量も強くしてしまいがちですが、温風が直接身体に当たると、肌や唇、髪などが乾燥する原因につながる可能性もあります。 ──では、エアコンを使用する際はどう設定すれば良いのでしょうか? 冬場の場合、室内温度は20℃以上、湿度は40%~50%に設定するのがおすすめです。実は環境省でも冬を快適に過ごすライフスタイルとして「ウォームビズ」を提唱しておりまして、暖房時の室内温度は20℃を目安に設定することが推奨されています。 また、湿度は40%を下回るとウイルスが活発化し、60%を超えるとカビやダニが繁殖しやすくなるといわれています。そのため、40~60%の間を保つことをおすすめしています。 ──湿度が低すぎても高すぎてもよろしくないんですね。湿度を変更できない機種もあると思うのですが、その場合は何かおすすめの対策などありますか? やはり加湿機能がついたエアコンを使ったり、加湿器や加湿機能付き空気清浄機を併用するなどをおすすめします。そういった機器を使用できない場合は、洗濯物を室内で干すだけでも効果を感じられるはず。 また、加湿機能付き空気清浄機を使う際は、エアコンの向かい側にある壁を背に置くと効果的です。窓のそばに置いてしまうと、せっかくの潤った空気が窓のところで結露してしまうので、ご注意ください! ◇ 同社では、大阪・梅田にショールーム「フーハ大阪」があり、湿度の違いによって生まれる体感温度の違いを体験できるブースがあるそう。イマイチ湿度調整の重要性を感じられない・・・という人は一度立ち寄ってみては。
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