山口・周南の女子高生がボートレーサーデビュー 「限界まで頑張る」
山口県周南市在住の女子高生がプロのボートレーサーとして、13日から地元のボートレース徳山で始まる中日スポーツ杯争奪戦でデビューする。聖光高(同県光市)2年の戸田海咲音(みさと)さん(18)で、福岡県柳川市で日本モーターボート競走会が運営する養成所で1年間の訓練を終え、10月に復学したばかり。「学業と両立していけるように限界まで頑張る。丘の上でも水面でも一流のレーサーでありたい」と意気込む。 周南市によると、市内出身の女性レーサーの誕生は3人目。戸田さんは休学中の2023年10月、受験資格が15歳以上30歳未満で競争倍率が約20倍の難関だった養成所に入所した。知識と技術を一から学び、訓練を乗り越えて第135期の選手となれたのは入所した51人のうち29人。修了後、高校に復学する選手はまれという。 デビューを控えた8日、戸田さんらは周南市役所を訪れ、藤井律子市長らにサインを披露した。戸田さんは小学校から高校までサッカーに打ち込んだが、幼稚園児のころからの夢は、ボートレース徳山に連れて行ってくれた祖父を笑顔にするレーサー。選手と同乗するファンサービス「ペアボート」も体験し「自分も操縦して、お客さんから見られる側になりたかった」と当時を振り返った。 表敬訪問には、同期生で同じ選手会山口支部に加わった庄島潤成さん(20)=下関市出身=と、全国最年少レーサーの出穂和鼓さん(16)=光市出身=も同行した。周南市の亀割昭二・モーターボート競走事業管理者は「3選手とも今のまま爽やかに、山口のレースを盛り上げてほしい」と激励した。【峰下喜之】