最初で最後のインカレ決勝戦 ── オーバータイム4回の激闘の中、笑顔でコートに立ち続けた4年生(インカレバスケ2024・白鷗大学 佐藤多伽子)
アランマーレへ進むことは「楽しみではあるんですけど…」
年明け1月10日から再開するWリーグでは、アーリーエントリーとして出場が可能になる。白鷗大学からアマカがトヨタ自動車、舘山は日立ハイテク クーガーズ、高田は山梨クィーンビーズ、そして佐藤はアランマーレへ進む。優勝とMVPを受賞した佐藤も、きっと自信を持って次のステージへ行けるのではないか? 「ネガティブな性格なので、自信が本当にない。だから、これからのことは分からないですが、チームに貢献できることができれば良いかなぁ。楽しみではあるんですけど、やっぱりプロの舞台は強度も違うだろうし、やることも違うので、1つひとつ理解しながら、合わせながらやっていければ良いかなと思います」 Wフューチャーの山梨へ進む高田とは、1月25日からの2連戦で対戦するチャンスがすぐにやって来る。しかし、他の仲間たちはWプレミアにおり、「今いる舞台で全部勝たなければいけないと思っています。少しでもチームの勝利に貢献できるようにがんばりたいです」とアランマーレを昇格させ、仲間と再会できることがひとつの原動力とする。樋口先輩と一緒にプレーできることも心強いはずだ……「でも、偉大な先輩だったので、ちょっとがんばってついていけるようにしたいです」とさっきまでコートで見せていた覇気が全く感じられない。佐藤の性格上、これまでどおりにマイペースで少しずつ成長すれば良い。ただし、トップリーグでは待ってもらえる時間が限られており、大学よりも短いかもしれない。自信の裏返しとなる努力さえ続ければ、MVP級の活躍をトップリーグでも必ず見せられる。その日を気長に待ちたい。
泉誠一