経済副首相「今年の成長率、下方リスク高まる」…2.6%予測値を修正か
崔相穆(チェ・サンモク)副首相兼企画財政部長官が24日(現地時間)、主要20カ国・地域(G20)財務相会合のために訪問した米ワシントンで、韓国の記者団に対し「今年の成長率の下方リスクが明確に強まった」と述べた。政府が提示した今年の経済成長率予測値(2.6%)を下方調整する可能性を示唆したのだ。 今年7-9月期の経済成長率が0.1%成長(前期比)にとどまったことに関連し、記者が「今年の成長率予測値を修正する計画はあるのか」と尋ねると、このように答えた。崔副首相は「(12月の)経済政策方向発表で今年の成長率もまた修正するので、その時にする」と話した。 韓国経済の成長率を引き下げたのは輸出だ。7-9月期は前期比で0.4減となった。崔副首相は「現在、輸出関連の不確実性が高まっている。警戒心を持って対応する」と伝えた。 ただ、「今年10-12月期の成長率がどのように出ようと、今年は潜在成長率以上の成長が予想される」とし「米国を除いて潜在成長率より高い成長率を維持する国は多くない」と強調した。経済協力開発機構(OECD)は韓国の今年の潜在成長率を2.0%とみている。潜在成長率とは、一国の労働・資本・資源など動員できる生産要素をすべて投入し、物価上昇など副作用なく最大で可能な国内総生産(GDP)増加率を意味する。 最近のウォン安ドル高に関しては「為替レート決定要因はいろいろとある」とし「(どの国の)ファンダメンタルズ(基礎体力)が強いからといって常にその国の通貨が強いわけではない」と述べた。崔副首相は「為替レートは短期的にはマクロ政策、中長期的には物価水準や購買力、競争力の影響を受ける」と説明した。 市場に広がるサムスン電子危機論については「サムスン電子の危機論は結局、韓国産業の危機論」とし「(韓国の産業は)常に危機を経験して飛躍したように、今回も機会にすることができるはず」と話した。 来年11月から韓国が世界最大先進債券指数の世界国債インデックス(WGBI)に編入されることが決定したことへの言及もあった。「(国内に流入するWGBI追従資金は)1級数」とし「最も安全なところだけに投資をすれば、それは抜けにくい資金であり、為替市場の底辺を拡大してくれる」と述べた。 この日、崔副首相は暗号資産を利用した脱税や為替などを防ぐため国境間取引監視を強化する考えも明らかにした。崔副首相は「暗号資産関連の『外国為替取引法改正案』を関係部処間協議・立法を経て、来年下半期の施行を目標に進めていく計画」とし「暗号資産事業者に事前登録を義務づけ、国境間取引内訳を韓銀に定期的に報告するよう義務化する予定」と伝えた。